トップ写真の解説
写真は,この前日メスが産卵にやって来たポイントで,次の日そのすぐ前で待っていたら,ふたたび産卵にやって来たものです.この日は朝から曇っていて,天気も下り坂模様.しかし11時過ぎに奇跡的に日が射し,その瞬間を狙ったかのように,さっと舞い降りてきて目の前で産卵をしてくれたのでした.石ころの隙間に卵を置いているのがよくわかります.
打水の瞬間.2016.7.24.
成虫
羽化は兵庫県では6月中下旬が多く,その後も結構長期間にわたって行われているようです.成虫は7月から8月にかけて見ることができます.オジロサナエ成虫は,クロサナエやヒメクロサナエほどではありませんが,樹上生活をしているため,川面で姿を見ることが比較的少ないです.水辺に止まっているオスは,少し驚かせるとすぐに樹上に逃避します.日の照る場所の動きに合わせて,樹上と川面を行き来しているようにも感じます.
産卵は,特定のポイントで行われているようで,そのポイントを見つけない限り,観察は偶然に左右されます.面白いことに,オスが降りてくる前の時間帯に産卵に来るメスが結構いるということです.メスが産卵によく降りてくるのは,樹木が流れの上を覆っているような場所です.そこに止まって,水際に降りるタイミングを計っているようです.産卵は静止して卵塊を作り,パッと飛んで打水する,という動作を繰り返して行われています.
産卵は,特定のポイントで行われているようで,そのポイントを見つけない限り,観察は偶然に左右されます.面白いことに,オスが降りてくる前の時間帯に産卵に来るメスが結構いるということです.メスが産卵によく降りてくるのは,樹木が流れの上を覆っているような場所です.そこに止まって,水際に降りるタイミングを計っているようです.産卵は静止して卵塊を作り,パッと飛んで打水する,という動作を繰り返して行われています.
オスの静止.2009.7.12.
幼虫
オジロサナエの幼虫は結構よく採れるのです.まとまってたくさん採れることもしばしばです.渓流の砂地から,中流域の泥底まで,流れには結構広く生活しています.とても小さく,クチクラが固く,触覚が三角形をしているので,すぐにそれと分かります.
スタジオ写真.2010.4.25.