トンボ歳時記
No.284. オジロサナエとヒメサナエ. 2011.7.16.

今年で3回目になりますが,この季節になると来たくなるのが,オジロサナエとヒメサナエ.今年もいつもの観察地へやってきました.

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▲上:観察ポイント.下:まず迎えてくれたミヤマカワトンボのメス.

現地について最初に見たのはミヤマカワトンボ.今年も結構たくさんいました.ここならまた潜水産卵が見られるかもしれません.が,今日はこちらは後回し...

現地に着いたのは9:30ころでした.まだ観察ポイントにはトンボは何もやってきていませんでした.オジロサナエがいつも産卵にやってくる場所には,日が射しています.ここにやってくると写真が撮りやすいなどと考えていると,オスが飛んできました.

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▲オジロサナエのオスたち.
 上:観察ポイントに早くからやってきていたオス.
 下:お昼近くになると,日陰の木漏れ日の射すところによく止まるようになる.

そして,10:00前,陽の当たっているところへ,1頭のメスが産卵にやってきました.日射しの中での産卵は珍しいと思います.ふだんは日陰で産卵していて,FP発光するストロボがないと手が出ない感じですが,これなら連写がききます.

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▲日向でのオジロサナエの産卵.

卵塊をつくるところはよく撮影しているので,打水する瞬間をとねらいましたが,あまりうまくはいきませんでした.

そうこうしていると,水面が騒がしくなりました.2頭のヒメサナエのオスがメスを追いかけ回しています.メスは水面すれすれの所を逃げ回っています.オスを振りきると,ホバリングをして,産卵を始めました.

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▲ヒメサナエの産卵.
 上:オスから逃げて,水面上で産卵をする.
 下:オスから逃げているとき,枯れ枝に止まったところ.卵塊が見える.

すぐあとにもう1頭メスが入りましたが,これもオスに追われて逃げ回るばかり.途中朽ち木に止まりました.卵塊がついたままのメスでした.

産卵がひとしきり終わると,ヒメサナエやオジロサナエのオスは,あちこちに止まってじっとするようになります.ヒメサナエは例によって腹部挙上姿勢をとります.これは本当にまっすぐ上に腹部を立てるので面白い格好になります.

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▲ヒメサナエのオスたち.

ということで,今日も午後遅くから仕事になりますので,お昼には引き揚げました.

なお,定点の池でキトンボ幼虫に挑戦しましたが,まったく不発に終わりました.