日本は明瞭な四季の移り変わりが見られる国です．トンボ歳時記／観察記は，その季節の移り変わりを，トンボを通して表現することをねらいにしたブログです．トンボをはじめとした昆虫は，四季の気候条件に見事に適応して，生活を営んでいます．それ故，それぞれに季節に特徴的なトンボが出現し，季節に応じた活動をしています．桜の開花が春の訪れを知らせるように，小さなサナエトンボの出現が春を知らせています．でも桜と違って，目立たない小さなトンボたちの季節情報は，なかなか普通の人々には目にとまらないことと思います．

　トンボ歳時記／観察記を始めて10年が経過しました．この10年間でトンボたちは大きくその数を減らしています．それでも，残された数少ない生活場所にしがみついて，トンボたちはその命を全うしています．兵庫県内を中心にして，そういったトンボたちの生きる姿を，今後とも紹介していこうと思います．どうぞ今後とも，トンボ歳時記をよろしくお願いします．

▲兵庫県から姿を消したベッコウトンボ．1993年撮影．神戸市内．