新 トンボ歳時記
No.466. 懲りずにオジロサナエの観察継続.2014.7.26.

先週オジロサナエの産卵の観察に行って,懲りずに,今日もまた同じ場所へ産卵観察に出かけました.去年の観察から,早朝にメスがまとめて来るようなので,今日は朝ねらいで行ってみました.

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道を歩いていると草むらを飛ぶ何頭かのオジロサナエに出会いました.まだ草は露で濡れています.今日は7時台から30℃を超えていて,日陰でもなんとなく生ぬるい感じがしています.現地に入ったのが8時過ぎでしたが,オスたちは朝の活動(たぶん摂食)をしているようでした.さて,観察ポイントに着くと,先週と同じように産卵に入っているメスがいました.8時30分,もう来ているのですね.近寄りましたが,産卵を終えたところのようで,逃げていきました.そして8時40分ころまた産卵に下りてきました.ビデオを撮影しようと思って最初の個体が産卵したところに狙いを定めていたのですが,少し離れたところに入りましたので,カメラで記録を取りました.

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卵塊を作るための静止がほとんどなく,連続打泥産卵のような感じでした.その後も,9時過ぎまで連続で2回産卵に入りました.こちらはビデオに収めてあります.やはり,オスがやってくる前に産卵をしにやってくるのですね.7月の上・中旬ころだと,メスは,結構オスがいるときにも下りてくる感じがしますが,この時期になると,オスがいないことを学習しているのか,朝の産卵が多いような気がします.

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10時過ぎ,太陽もよく当たるようになって,オスたちが次々に下りてきました.でも,もう後の祭りですね.メスたちはとっくに産卵を終えています.ちなみにオスが下りてきてから12時ころまでに産卵に来たメスは1頭だけでした.

一方,ヒメサナエはもうだいぶん数が少なくなってきました.それでも2頭のオスが下りてきて縄張りを形成しています.

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そして,メスも1回だけ産卵に入ってきました.オジロサナエと違って,ヒメサナエは流れの上での間欠打水産卵です.時々卵塊を作るために静止することもあります.

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さて,オジロサナエの観察は午前中で終え,昼からは藪の中のヤンマを探しに行きました.まさにヤブ−ヤンマ.そしてヤブヤンマのオスが暗い林の中のをしきりに飛び回るのを見ました.これはきっとメスを探す行動なのだと思います.午後3時前のことです.こうやってメスを探して交尾するんでしょうね.藪の中では,未熟なオオルリボシヤンマのメスを発見しました.オオルリボシヤンマも藪の中で未熟な時代を過ごしているのですね.こういう状況のオオルリボシヤンマは初めて見ました.

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ということで今日の観察を終えました.明日も行きたいのですが,どうも午後から雨のようですね.




 早朝からのオジロサナエの産卵観察です.メスはオスがやってくる前に産卵をしに下りてきます.これは遺伝的なものか,学習によるものか,興味が持てる題材です.
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