トップ写真の解説
オオシオカラトンボの打水産卵です.オオシオカラトンボは,他のシオカラトンボ属に比べて,はっきりと前方に水を飛ばしているのが分かります.飛ばす水量が多いのかもしれません.写真でも点々と水滴が前方に飛んでいるのが分かります.軽いSの字を描いてかなりの距離を飛びます.オスは産卵するメスを飛びながら警護するのがふつうです.しかしよく観察していると,オスは,警護するというよりは,メスを逃がさないように無理やり産卵させているといった方がいいかもしれない動きをしています.メスを上から押さえつけるような動作をよくするのです.
単独打水産卵(飛水産卵).2010.8.11.
成虫
5月中下旬頃から羽化してきます.その後秋まで見られますが,夏の終わりころに新鮮な個体がみつかることがあります.少なくとも一部の個体については,一年二化している可能性が高いと考えられます.
交尾しながらの飛翔.2015.8.2.
幼虫
シオカラトンボに似た幼虫ですが背棘がある点が異なります.またヨツボシトンボとも似ていますが背棘の配置が異なります.泥の中に浅くうずくまって生活しているようです.幼虫で越冬しています.
スタジオ写真.2009.5.16.