トップ写真の解説
子どもの時,昆虫採集はたいがい夏休みの課題でした.大学入学直後,通学路の途中にシオヤトンボやハラビロトンボがいて,珍しいトンボだと感じた記憶があります.春にトンボ観察などしたことがなかったからです.今では極普通種ですが... 写真は水面をすくう直前のメスです.
打水産卵中のメス.2010.5.2.
成虫
シオヤトンボは春一番のトンボの一つです.4月上旬には羽化して未熟な個体が飛んでいます.4月中下旬にもなると各産地では繁殖活動が行われます.典型的な打水産卵で,水を前方に飛ばしています.6月下旬には成虫はほとんど見られなくなります.
静止するオス.2010.5.2.
幼虫
シオカラトンボやオオシオカラトンボに比べるとややスリムな体形です.オオシオカラトンボと同様背棘がありますが,下唇側片の側棘毛が5本なので区別できます.幼虫は夏の終わりまでには終齢になり,翌年羽化する一年一化の生活史を営んでいます.
スタジオ写真.2020.3.29.