トップ写真の解説
写真のメスはまだ若いようで,複眼は淡い緑褐色です.これは人工的な池の岸近くで,打水した瞬間です.この後水面の水をすくって前方に飛ばします.
打水産卵中のメス.2018.6.7.
成虫
成虫は春かなり早く出現します.そのまま徐々に数が増えていくような感じで,盛夏の頃もっとも個体数が多くなります.猛暑といわれる35度を超える日中の日向でも元気に活動していて,暑さに特に強いのでしょう.秋になっても10月くらいまで成虫は飛んでいて,ほぼシーズン一年中見ることができます.生活史の厳密なコントロールは特にはなされていないようです.産卵は水際で行われます.浅くて泥の部分が好みのようですが,植物が生えている場所や,コンクリート護岸されているところでも産卵に訪れることがあります.打水産卵で,水を前方に飛ばす飛水産卵です.成虫は,完全に成熟するとオスは複眼がブルーに輝きますが,メスはエメラルド色に輝きます.
交尾.2010.8.9.
幼虫
幼虫はいろいろな環境で見いだされます.密度が高いのは,浅い泥の部分です.ひと網で十数匹入ることも稀ではありません.水が汚れていなければ,下水溝でも見いだされることがあります.オオシオカラトンボに似ていますが背棘がないので容易に区別できます.
スタジオ写真.2011.6.12.