トンボノート
No.754. アカトンボはやって来てるかな.2020.9.29.

今日はマイコアカネを見に行きました.去年は池の水位が大きく下がっていて,例年の産卵場所が完全に乾燥状態で,マイコアカネの姿がありませんでした.ただ,友人の話によると,マイコアカネは隣の池に避難していたということでした.そこで今年はどうなっているかを確かめに行きました.うまくいけば,ビデオで繁殖活動を撮影する予定です.

▲マイコアカネは戻ってきていた.

マイコアカネは戻ってきていました.数は全部で15頭ほどで,とても以前のようにはいきませんが,これだけ生き残っておれば,来年につながると思います.一方で繁殖活動の方ですが,2回ほど産卵を見かけました.ただ,いずれも見つけたときは終わり間近で,すぐにメスが離れて産卵が終わってしまいました.記録は撮れず終いでした.





▲マイコアカネはそこそこの数が見られた.メスもいたし産卵も行われていた.

この池には,タイリクアカネもやって来ていました.以前この池にマイコアカネの幼虫を探しに来たとき,タイリクアカネの幼虫が採れたのですが,やはりやって来ているのですね.まだ少し若い感じのするメスでした.それともう一つ十分成熟した感じのメスもいました.



▲タイリクアカネのメスたち.上は腹部が赤いタイプ.

そして,兵庫県南部では珍しく,9月にアキアカネがいて,交尾までしているのを見つけました.これ以外には,コノシメトンボ,もいました.

▲アキアカネの交尾.
▲コノシメトンボのオス.

マイコアカネの池には12:00頃まで頑張ってみました.結局その後産卵にはやってこず,だんだんと暑くなってきました.池ではアオイトトンボたちがたくさん集まって,あちこちで産卵活動を行っていました.

▲アオイトトンボの産卵.ヒメガマの葉にはたくさんの産卵痕が見られる.

あと,この池には,オオキトンボやリスアカネもやって来ました.夏のトンボは,ウスバキトンボ,シオカラトンボ,ギンヤンマ,アオモンイトトンボなどが活動していました.

結構アカトンボが見られたので,別の池にアカトンボ探しに行くことにしました.オオキトンボの若い個体も見てみたかったので,それがいそうな池へ出かけました.



▲リスアカネのオスとメス.
▲産卵の後だろうか,3頭ほどのナツアカネのメスだけが見られた.
▲マユタテアカネのオス.

オオキトンボもいました.まだ腹部に赤味が差していなくて,黄褐色に見える色彩の個体です.全部で7頭見かけましたが,その中にメスが1頭いました.メスが池畔に止まって摂食活動をしているのは,結構珍しい感じがしました.



▲オオキトンボのオスとメス.まだ赤味がさしていない.

ということで8種類のアカトンボを見つけることができました.8種類というと,兵庫県南部に土着しているアカトンボの半分以上です.先日,ネキトンボとミヤマアカネとナニワトンボを見に行っていますので,あと,キトンボ,ノシメトンボ,ヒメアカネを今年見ていないということになります.マダラナニワトンボはもういないでしょうから… 最近産卵の写真がありませんが,今年の秋はビデオを中心にしているせいです.もう一度マイコアカネに挑戦する予定です.