トンボノート
No.704. 北海道のトンボたち(1) 2019.7.14., 17

北海道へトンボを見に行ってきました.家族旅行のついでにトンボも見てみようというわけです.もっとも家族旅行といっても夫婦二人だけですが.いきなりですが,結論的にいうと,ひどいトンボ観察行でした.7月19日から7月25日までの6泊7日の調査のうち,晴れたのは24時間だけ.あとは,曇りで寒く強風が吹く日がほとんどでした.地元にいればまずトンボを見に行かないような日ばかりでした.そういうことでほとんど成果なしでしたが,これはブログですから,そういうことの報告でもいいでしょう.

今日は,家族旅行の中で見たトンボたちを紹介しておきましょう.7月14日に富良野でジンギスカンを食べたのですが,開店を待つ間の散策でノシメトンボを見ました.このうちオスの方は,右前翅にノシメ斑がないちょっぴり異常な個体でした.北海道で見るノシメトンボも神戸で見るのと変わりありません.

▲ノシメトンボのメス.近くに水のあるところがないので,移動してきたのだろう.
▲ノシメトンボのオス.右前に先端に褐色部分がない.

次は,7月17日に知床五湖のガイドツアーに行ったときのトンボたちです.場所を明らかにしていますが,国立公園で世界遺産,ヒグマがうろうろ,しかもガイド付きでないと入ることが出来ない場所ですから,問題ないでしょう.それに普通種ばかりです.この日は朝から晴れていたこともあって,トンボたちの元気な姿を見ることができました.ガイドツアーは五湖から逆順番で回ることになっています.まずは五湖.

▲知床五湖の五湖.
▲これは何が羽化しているのだろう? 多分ルリイトトンボだと思うのだが...
▲これは正真正銘のルリイトトンボ.
▲ヨツボシトンボのオス.

五湖を訪れたときは日が十分に差しており,トンボたちが飛び交っていました.カラカネトンボが池の周囲を飛び,カオジロトンボも飛んでいました.カオジロトンボの写真は失敗しました.ヨツボシトンボが今頃いるというのはさすが北海道ですね.ルリイトトンボも4,5頭見られました.次は四湖.

▲四湖.

四湖も五湖と同じようにたくさんのトンボがいました.ルリイトトンボ,カラカネトンボ,クロイトトンボ(北海道にもたくさんいました)などです.ガイドさんの指示で動いているので,勝手なことが出来ず,思うようには写真は撮れません.皆さんは記念写真を撮っているのですが,私はトンボばかり見ています.



▲ルリイトトンボのオスたち.
▲北海道のクロイトトンボのペア.


▲ホバリングを交えて池の周囲を飛び回るカラカネトンボのオス.

晴れていた空模様が,次の三湖に行くに従って,曇り始めました.三湖は結構大きく,曇り始めたせいかトンボも少なかったように思います.いたのは,なんとシオカラトンボ,そしてエゾイトトンボでした.

▲三湖.
▲シオカラトンボのオス.
▲日陰の部分に止まっていたエゾイトトンボのオス.

二湖についたときにはすっかりと曇ってしまい,トンボは本当に見られなくなりました.北海道のトンボは,神戸でいえば秋のトンボたちに似て,日が陰るとすぐに姿を隠してしまうようです.それでも高いところをオオルリボシヤンマらしいトンボが飛んでいました.

▲二湖.
▲オオルリボシヤンマらしいヤンマが上空を飛んでいた.

この二湖から一湖へ行く途中,ヒグマに出くわしました.30mの至近距離で,ガイドさんもクマスプレィに手をやるほど緊張感が走りました.そのときは私はあまり何も感じませんでしたが,今思うと,かなり危ない状況だったのかなぁと思います.ということで今日はここまで,次回からはトンボ観察行の記録を紹介します.ほとんど期待しないでください.