H011. グンバイトンボ Platycnemis foliacea sasakii
<特ちょう>
グンバイトンボはモノサシトンボ型の幼虫です.体全体が固い感じです.写真3のように,
尾さいの長さは腹部の長さと同じくらいか,それより少し短いです.
尾さいはやや固く,うすい板のようです.
触角(しょっかく)は糸のように細いです.写真2のように,
終齢幼虫の一つ手前の幼虫(亜(あ)終齢幼虫)でも,
翅芽(しが)が長く見え,
終齢幼虫とまちがえることがあります.
|
|
写真2.グンバイトンボの終齢一つ手前の幼虫(亜終齢幼虫).
|
写真3.モノサシトンボとグンバイトンボの全体の比かく. モノサシトンボの方が大きく,尾さいも長い. どちらも,尾さいの長さが,腹部の長さとほぼ同じです.
|
<よく似た幼虫との区別>
グンバイトンボは,
モノサシトンボととてもよく似ています.写真3のように,
モノサシトンボの方がグンバイトンボより大きくなっています.また,
尾さいもとても大きいのが分かります.グンバイトンボは川の住人ですが,
モノサシトンボは池の住人です.ときどき,
モノサシトンボが川で見つかることがあります.
<さがす場所のヒント>
グンバイトンボは川の住人です.平地をゆったりと流れる,きれいな川に住んでいます.写真4のように,メスは川に生えている植物の茎(くき)や葉に卵を産みつけます.ですから,植物がいっぱい生えた川が好みです.産卵は6月ころに行われます.秋までに
終齢幼虫になるものが多いですが,ならないものもいます.幼虫は,川の植物の根もとにもぐっていたり,落ち葉の下などにもぐりこんで生活しています.
写真4.川に生えている植物の,茎に産卵しているオス・メスのペア.