兵庫県の幼虫ガイド
H011. グンバイトンボ Platycnemis foliacea sasakii
グンバイトンボ終齢幼虫
写真1.グンバイトンボ終齢幼虫(しゅうれいようちゅう).全長16-2031mm.2009.4.29.
<特ちょう>
 グンバイトンボはモノサシトンボ型の幼虫です.体全体が固い感じです.写真3のように,尾さいの長さは腹部の長さと同じくらいか,それより少し短いです.尾さいはやや固く,うすい板のようです.触角(しょっかく)は糸のように細いです.写真2のように,終齢幼虫の一つ手前の幼虫(亜(あ)終齢幼虫)でも,翅芽(しが)が長く見え,終齢幼虫とまちがえることがあります.

グンバイトンボの終齢一つ手前の幼虫(亜終齢幼虫) モノサシトンボとグンバイトンボの全体の比かく
写真2.グンバイトンボの終齢一つ手前の幼虫(亜終齢幼虫).

 
写真3.モノサシトンボとグンバイトンボの全体の比かく.
モノサシトンボの方が大きく,尾さいも長い.
どちらも,尾さいの長さが,腹部の長さとほぼ同じです.


<よく似た幼虫との区別>
 グンバイトンボは,モノサシトンボととてもよく似ています.写真3のように,モノサシトンボの方がグンバイトンボより大きくなっています.また,尾さいもとても大きいのが分かります.グンバイトンボは川の住人ですが,モノサシトンボは池の住人です.ときどき,モノサシトンボが川で見つかることがあります.


<さがす場所のヒント>
 グンバイトンボは川の住人です.平地をゆったりと流れる,きれいな川に住んでいます.写真4のように,メスは川に生えている植物の茎(くき)や葉に卵を産みつけます.ですから,植物がいっぱい生えた川が好みです.産卵は6月ころに行われます.秋までに終齢幼虫になるものが多いですが,ならないものもいます.幼虫は,川の植物の根もとにもぐっていたり,落ち葉の下などにもぐりこんで生活しています.

グンバイトンボの産卵場所.
写真4.川に生えている植物の,茎に産卵しているオス・メスのペア.