兵庫県の幼虫ガイド
H012. モノサシトンボ Pseudocopera annulata
モノサシトンボ終齢幼虫
写真1.モノサシトンボ終齢幼虫(しゅうれいようちゅう).全長27mm前後.2009.4.18.
<特ちょう>
 モノサシトンボはモノサシトンボ型の幼虫です.体全体が固い感じです.写真3のように,尾さいの長さは腹部の長さと同じくらいか,それより少し長いです.尾さいはやや固く,うすい板のようです.触角(しょっかく)は糸のように細いです.これほど尾さいの長い幼虫は,ほかにはいません.

モノサシトンボの終齢一つ手前の幼虫(亜終齢幼虫) モノサシトンボとモノサシトンボの全体の比かく
写真2.モノサシトンボは,腹部を曲げる姿勢をよくとります.

 
写真3.モノサシトンボとグンバイトンボの全体の比かく.
モノサシトンボの方が大きく,尾さいも長い.
どちらも,尾さいの長さが,腹部の長さとほぼ同じです.


<よく似た幼虫との区別>
 モノサシトンボは,グンバイトンボととてもよく似ています.写真3のように,モノサシトンボの方がグンバイトンボより大きくなっています.また,尾さいもとても大きいのが分かります.モノサシトンボは池の住人ですが,グンバイトンボは川の住人です.ときどき,グンバイトンボは川で見つかることがあります.


<さがす場所のヒント>
 モノサシトンボは池の住人です.水面にうかぶ葉や茎(くき)に産卵します.水生植物が多い池に見られます.またうす暗いところが好きで,木でおおわれた池に多いです.秋までに終齢幼虫になるものもいますが,ならないものも多いです.幼虫は,池の底の落ち葉の下などにもぐりこんで生活しています.

モノサシトンボの産卵場所.
写真4.池にうかんでいる葉に産卵しているオス・メスのペア.