トップ写真の解説
夏の暑い日,高い山に上がって,池の陰を探したら,モノサシトンボが2ペア産卵していました.産卵時オスが直立するのでピントを合わせにくいトンボです.水面ぎりぎりにカメラを構え,水没しないように小指を立てて水面との距離を測りながら,撮影を続けました.窮屈な姿勢で息ができないので,何度も体勢を立て直して撮影しました.それでもオスの顔にピントが合わない写真が大量生産されます.
連結植物組織内産卵.2011.8.1.
成虫
6月頃に出現し,9月に入るまで成虫を見ることができます.羽化して未熟なときは,脚が朱色をしていて,淡色部も淡い緑色で,一見別種かと思うような感じです.成熟すると,オスは水色に,メスは薄緑色に,脚や淡色部が変化します.樹林に囲まれた池の,うす暗い環境を飛び回って,繁殖活動をしています.稀に川にも現れます.
成熟オスの静止.2010.7.25.
幼虫
モノサシトンボ属 Pseudocopera の幼虫は,3枚の長大な尾鰓を持っているのが特徴です.捕まえると体をU字型に曲げ硬直することが多いです.落ち葉の間などに潜り込んで生活しています.幼虫で越冬しています.
スタジオ写真.2009.4.18.