H011.グンバイトンボ Platycnemis sasakii
グンバイトンボなど,モノサシトンボ科のトンボは,産卵時にオスがメスの上に直立した歩哨姿勢をとります.これは,周囲を警戒する行動だと考えられていて,特に捕食者に対してオスが見張り役をしていると考えられています.映像中にありますが,同種の他のオスに対しての警戒も行っているようで,産卵しているメスに近づかないように,脚の軍配状の部分を大きく広げて,威嚇行動をとっています.また,歩哨姿勢をとるトンボは集団になってグループ産卵をよく行います.これは,産卵しているペアがいるということが,その周辺に捕食者がいないという可能性が高いということを意味するので,そういった行動が進化してきたと考えられています.