H041. オナガサナエ Melligomphus viridicostus
<特ちょう>
オナガサナエはサナエトンボ型の幼虫です.
翅芽(しが)が大きく左右に開いているのが特ちょうです.
触角(しょっかく)ははばの広いヘラのような形をしていて,少し内側を向いています.体全体が固いです.腹の横のとげ(
側棘:そっきょく)は第7−9節にあります.背中のとげ(
背棘:はいきょく)は,
とがらず丸くなっていて,腹部の第2−9節にあります.
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写真2.腹部の第7−9節に側棘があり,2−9節に背棘があります. |
写真3.触角はヘラのような形をしています. |
<よく似た幼虫との区別>
オナガサナエは,
アオサナエと同じようなところに住んでいて,よく似ているので,注意が必要です.
アオサナエは,腹の横のとげが腹部の第2−9節にあるので,そこで区別できます.また
アオサナエの触角(しょっかく)は細長い棒のような形ですが,オナガサナエのものは,平たいヘラのような形をしているので,区別できます.
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写真4.側棘のちがい オナガサナエは第7−9節に,アオサナエは第2−9節にあります. |
写真5.触角のちがい オナガサナエはヘラのような形,アオサナエは棒のような形です. |
<さがす場所のヒント>
オナガサナエは川の住人です.開けた明るい場所を流れる川に住んでいます.川の底には小石や目のあらい砂がたまっていて,浅く,水面が波立って,速く流れているようなところが好きです.そういったところの,底の小石の間にもぐりこんで生活しています.成虫のメスは,そういった川の上を飛びながら,卵をぱらぱらと水面に落とします.(写真6).
写真6.産卵にやって来たメス.底に小石がころがっているのが見えます.こういったところで空中から卵をばらまきます.