H042. アオサナエ Nihonogomphus viridis
<特ちょう>
アオサナエはサナエトンボ型の幼虫です.
翅芽(しが)が大きく左右に開いているのが特ちょうです.
触角(しょっかく)は棒のような形をしていて,まっすぐ前にのびています.体全体が固いです.腹の横のとげ(
側棘:そっきょく)は第2−9節にあります.背中のとげ(
背棘:はいきょく)はとがらず丸くなっていて,腹部の第2−9節にあります.体が緑色っぽくなることが多く,写真3のように,腹部の第6節の背中に,白っぽいはん点のある個体がいます.
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写真2.腹部の第2−9節に側棘があり,2−9節に背棘があります. |
写真3.触角(しょっかく)は棒のような形をしています. |
<よく似た幼虫との区別>
アオサナエは,
オナガサナエと同じようなところに住んでいて,よく似ているので,注意が必要です.
オナガサナエは,腹の横のとげが腹部の第7−9節にしかないので,そこで区別できます.また
オナガサナエの
触角はヘラのような形ですが,アオサナエの
触角は,細長い棒のような形をしているので,区別できます.
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写真4.側棘のちがい オナガサナエは第7−9節に,アオサナエは第2−9節にあります. |
写真5.触角のちがい アオサナエはヘラのような形,オナガサナエは棒のような形です. |
<さがす場所のヒント>
アオサナエは川の住人です.開けた明るい場所を流れる川に住んでいます.川の底には小石や目のあらい砂がたまっていて,浅く,ややゆっくりと流れているようなところが好きです.そういったところの,底の小石の間にもぐりこんで生活しています.成虫のメスは,そういった川の上を飛びながら,卵をぱらぱらと水面に落とします(写真6).
写真6.産卵にやって来たメス.底に小石や砂がたまっているのが見えます.こういったところで空中から卵をばらまきます.