トンボノート
No.900. コサナエ産卵始まる.2023.4.28.

昨日の兵庫県南部のコサナエ属はまだ本格的な繁殖活動まであと一歩という感じでした.今日は北部へ調査のついでにコサナエの状況を見に行きました.いましたね.もうすでに十分成熟したオスたちが10頭近く池に出ていました.


▲コサナエのオス.淡色部が薄緑色になって十分成熟している.


▲コサナエのオスの探雌飛翔.メスを探しに時々飛んで周辺を見回っている.

池のまわりを歩くと,メスが産卵もしていました.その後にもメスが入ってきましたが,オスに追われて池を出て行きました.今日は2頭の産卵を見ました.


▲池の岸部分で産卵するコサナエのメス.

しかしここの個体群,まだ未熟な個体もいて,池周辺で摂食していました.本格的な繁殖活動はもう少し後でしょう.


▲ホソミイトトンボを捕獲して摂食中の未熟なコサナエのオス.

ここでは,結構たくさんのホソミオツネントンボが繁殖活動をしていました.今日のメスはどれも青く,やはり褐色のメスは時間が経ったら青くなるのでしょうか.


▲ホソミオツネントンボの産卵.メスはどれも青色をしていた.

さて,流れの方に移動すると,たくさんのニホンカワトンボが流畔の草や枝に止まっていました.メスも混じっていましたが,産卵は見られませんでした.もう十分繁殖期に入ったと言えるでしょう.


▲もう流れに出てメスを待っているニホンカワトンボたち.

さて,実はここに来る前に,調査で2カ所回ってきました.2番目の場所では.アジアイトトンボが交尾していたり,ホソミオツネントンボが飛び回っていたり,そして,そこではシオカラトンボが何頭か処女飛行に飛び立ちました.クロスジギンヤンマが産卵にもやってきていましたが,すぐにいなくなりました.


▲飛び回るホソミオツネントンボ.


▲アジアイトトンボの交尾.こちらも繁殖活動を始めたようだ.


▲シオカラトンボの羽化.

さらに写真にはなりませんでしたが,最初の場所でウスバキトンボを見ました.兵庫県の北部で4月28日にウスバキトンボを見るのは結構珍しいように思います.その他には,シオヤトンボ,シオカラトンボ,ホソミオツネントンボ,アサヒナカワトンボ,ハラビロトンボが見られました.