トンボノート
No.827. ベッコウトンボを見に行った.2022.5.2.

今日は思い立って,九州まで車を走らせ,ベッコウトンボを見に行きました.兵庫県でベッコウトンボが消えてからもう20年近くが経とうとしています.久しぶりにべっ甲模様のメスを見たくなりました.家から高速道路を7時間ぐらいは走ったでしょうか.身体が今でも揺れています.現地に着いたのは14:00ごろ.風が強く,とてもではありませんが池の上を飛ぶなんてことはできそうもありません.


▲ヨシも樹木の枝葉も,風に吹かれて大きく曲がっている.

オスたちは岸の草むらの中に隠れるようにして止まっていました.近づくと飛んで逃げるのですが,風に飛ばされて動きが激しくランダムに飛ぶので,目で追いかけるのに失敗することも多くありました.それでも諦めず追いかけ回して,なんとか写真になりました.


▲ちょっと風がやんだときに木の枝の先に止まったオス.


▲追いかけ回してやっと接近できたベッコウトンボのオスたち.

オスは少なくとも3頭いました.同時に3頭が見えたからです.ちょっと数が少ないと思いました.もう終盤に近づいているのでしょうか.情報によると,昨年は3月に羽化した個体もあったとのことですから.

さてここまで来たのですから,次はメスです.時刻的にももう多分産卵にはきませんし,この風です.どこかに隠れているに違いありません.池の周辺で風が当たらなくて日が当たってぽかぽかしたところを探して回ってみました.しかし全く姿がありません.木の上にでも隠れているのかな,などと考えながら,最後に池の堤の上を探してみることにしました.ここは風がもろに当たり,歩いている私の足下がおぼつかなくなるほどの状態です.でもその風の中をメスたちが飛んで,いや,飛ばされていました.なんでわざわざこんな過ごしにくいところに集まっているのか,ベッコウトンボは変なヤツです.


▲堤の通り道(草が踏み倒されているのが分かる)に止まるベッコウトンボのメス.

ここはオスたちがいるところより風が強いので,一旦飛び立つと,もう風でもみくちゃにされてしまう状態です.飛び上がると吹き飛ばされ,大回りして戻ってきます.


▲草の中に止まるベッコウトンボのメス.

メスは4,5頭はいたと思います.上の写真は違う個体を選んで掲げたつもりですが,ひょっとしたら同じ個体がいるかもしれません.止まっている写真ばかりになってしまいましたが,今日は飛んでいる写真はムリというものです.

まあ家から7時間も走ってやってきたので,出会えただけでもよかったと思いました.ここのベッコウトンボ,今後も元気で生き続けてくれるといいと思います.ベッコウトンボ以外には,コフキトンボ,ショウジョウトンボ,シオカラトンボ,フタスジサナエがいました.今日はここまでです.この写真1枚何円ぐらいかかっているのだろう....