トンボノート
No.714. オオルリボシヤンマを見に行った.2019.9.6.

秋晴れのよい天気が続いています.そろそろオオルリボシヤンマも集結しているのではないかと思い,今日はビデオ機材を担いで,オオルリボシヤンマを見に行きました.産卵は昼からになりますので,ゆっくりとした出発になりました.結論から言うと,まだ少し早いのか,それとも今年は数が少ない年なのか,記録に撮るのには向いていない状況でした.

さて到着したとき,2頭のオスが池の上空を飛んでいました.ときどきしつこく追飛する行動が見られました.ちょうど正午ころ,メスが入ってきました.ここはヒメコウホネが茂っている池で,オオルリボシヤンマはその上をホバリングしながら飛んで,産卵する位置を決めているようでした.岸近くの良い場所にも止まりましたが,近づくとすぐに飛び立つ状態でした.1頭だけで産卵しているときは,他のトンボもそうですが,神経質になっています.ようやく産卵を開始したのはかなり向こうの方で,しかもヒメコウホネの中深くに入りこんで産卵していますので,その姿さえ見ることはできません.石を投げたりして飛ばせてみましたが,いい位置にはやってきませんでした.そうこうしているうちに,オスがしつこくつきまとうように後ろを飛ぶメスが入ってきました.止まってもオスの動きにいらつくのか,結局短時間で池から出てしまい帰ってきませんでした.

▲オスにつきまとわれ,結局すぐにいなくなったオオルリボシヤンマのメス.

最初に入ったメスのことなどもう忘れたころ,そのメスがヒメコウホネの上に浮上して,飛び回りました.近づくと,ほんの短時間だけ,その姿が見える位置で産卵をしました.2時間近くも産卵し続けているんですね.

▲ヒメコウホネの葉柄に産卵するオオルリボシヤンマ.緑色型.

これ以外のトンボは,オオシオカラトンボが1頭,林床で休むオオアオイトトンボが1頭,そしてときどきタカネトンボが通り過ぎるだけでした.静かな山の池の午後でした.3時間粘ってもこんな感じで,トンボの姿が少ないです.