続 トンボ歳時記
No.614. ベニイトトンボの確認.2018.7.21.

今日はベニイトトンボの生息確認に出かけてきました.実は先の7月17日に,神戸市内の生息場所へ確認に行ってきました.ところが,まったく姿が見られませんでした.生息していた池では,オオフサモが刈り取られて水の外へ積み上げられていました.オオフサモは特定外来生物ですので退治するのは良いのですが,この池のベニイトトンボの産卵基質であり幼虫の生息空間を構成していました.池は透き通って底が見える水が岸辺まで続き,幼虫が隠れる場所はありませんでした.2012年以来ここは調査していませんでしたので,その後今日に至るまでに姿を消したのかもしれません.あるいは,近くの池に移動しているのかもしれません.ということで,今日は,兵庫県のもう一つの産地へ生存の確認に行ってきました.

▲目を凝らして探すと,隠れるようにして止まっているオスが1頭いた..

現地に着いて,池の周辺を覗いてみました.しかしなかなか見つかりません.目を凝らして探してみましたら,上の個体を見つけました.その後あちこちうろうろしたり,池に降りてガサガサやってみましたら,数頭が飛び出し,合計延べ4頭を確認しました.でもちょっと少ない感じです.

▲翅が一部しわになっている.羽化不全のようだ.

▲ダニがついているのだろうか,3頭目のオスである..

▲翅がうまく閉じられないのだろうか,やや開き気味で止まっている.

以前来たときは連結していた個体がたくさんいました.ただ時刻は9時過ぎでした.今日は所用があって到着が12:30ころでしたので,連結状態がいなかったのかもしれません.

▲2010年に観察に来たときのベニイトトンボのペア.8年の月日で状態は変わったように見える.

ここの個体群も大分小さくなっているのではないでしょうか.ベニイトトンボも兵庫県から知らぬ間に消えてしまうかもしれません.以前にも見つけたのですが,ミヤマアカネがいました.少し離れた所に小さな流れがあるので,そこで繁殖しているのかもしれません.

▲ミヤマアカネが薄暗いところで休んでいた.