トンボ観察記
No.522. クロサナエの観察.2016.5.21-22.

ヒメクロサナエの観察とクロサナエの観察は,全く同じ場所で行っているので,同時観察ということになっています.ヒメサナエとオジロサナエも毎年同じような感じですが,こちらはヒメサナエの方がオジロサナエよりやや早い時期に繁殖活動を行っています.今年はヒメクロサナエを中心にしたので,クロサナエはついでという感じになってしまいました.

0521-09▲クロサナエのオス.葉上から降りてきて短時間止まっているが,すぐに飛び去る.

21日は,産卵を見たのは1回きりでした.オスは結構何度もやってきていました.いつも思うのですが,このクロサナエのオス,メスが産卵に来るポイントを良く知っているようです.上の写真と同じ場所に,次の日メスが産卵に入っています(下の写真).

0522-02▲クロサナエの産卵.上の写真の同じところで産卵している.

メスは音もなく入ってきて,UFOのように滑らかに飛んで,卵を次々に落としていきます.卵は1粒ずつ落としているようで,カメラのファインダーから落ちるのが見えませんが,写真には写っています.

0522-03▲クロサナエの産卵.卵が1粒落下しているのが見える(矢印).

また,産卵中静止することもあるようです.

0522-04▲産卵途中での静止.クロサナエではあまり観察しないように思える.

そして少ししてから再び産卵を始めます.

0522-05▲休息後産卵再開.卵が産卵弁から出てきているのが見える(矢印).

産卵が終わると一気に飛び去ることが多いのですが,今日は,産卵後一度近くの草の葉の上に止まって,少し休んでから飛び去るメスがいました.木漏れ日に止まったので,自然光で撮影しました.

0522-06▲産卵後に葉の上で休息しているメス.上のメスとは違う個体.

今日は産卵メスを3頭見ました.