今年は週末に雨が降ることが多い秋です.先週末は晴れていましたが,日本蜻蛉学会大会で,フィールドには出られませんでした.昨日も大雨で,今日も天気予報では雨でした.しかし,朝から太陽が照り,空は青空.本当に久しぶりに,トンボを見に出かけました.行き先は定点池です.今年は雨が多かったので,水落をしているかどうか,少し心配でした.でも,現地の池は,去年と同じように底が広く露出した状態で,アカトンボには好条件になっていました.
▲本日の観察地と,リスアカネ,ノシメトンボ.
トンボたちはまだそこそこの数が見られました.池の横の小径にはマユタテアカネやキトンボ,リスアカネなどが見られました.池に降りると,池の中でも,マユタテアカネは元気に飛び回って繁殖活動を行っていました.
▲マユタテアカネ.
上3枚:小径に止まるオスたち.下:池の水際で産卵するカップル.
ふと目に付いたのは,腹部が明るい赤色をした小さな蜻蛉でした.翅の体軸に対する長さがやや長いトンボでした.逃げるともなく,カンガレイの間をホバリングしながら飛び回っています.よく見ると,ナツアカネの産卵でした.もうオスも数が少ないからか,落ち着いて単独打空産卵を行っていました.
▲ナツアカネ.
上:小径に止まるオス.下3枚:単独打空産卵するメス.
この池に着いたのが10:30ころでした.そのとき池ではすでにキトンボが2頭ほど,水面を飛んで,繁殖活動に入っていました.また,産卵のペアも見られました.少し岸から離れたところで打水産卵するペアでした.まだ本格的でないようなので,池の横の小径を歩くと,静止するキトンボのオスや交尾をしているペアに出会いました.これはしばらくすると池に入って産卵を始めると思われました.
▲キトンボ.
上:小径に止まるオス.2段目:交尾のカップル.
3,4段目:岸近くで打泥産卵するカップル.
しばらくすると,先ほど交尾していたと見られるカップルが池に入り,産卵を始めました.上の写真は,典型的なキトンボの産卵ですが,このカップルは,またもや打水産卵を始めました.長靴の短いのしかはいてなかったので近寄ることができませんでした.
▲連結打水産卵するカップル.
ほんの1時間半ほどでしたけれども,まだまだトンボたちが頑張っているのを確認できました.