トンボ歳時記
No.292. 普通種大作戦(4). 2011.7.31.

昼食をとると,疲れがでたのか突然眠たくなり,どうしようかと考えながらとりあえず帰途につきました.帰り道に森林公園があることを思いだし,芝生の木陰でのんびりとトンボを待つことにしました.15:00過ぎでした.

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▲森林公園.観察ポイント.
 コシアキトンボがなわばり活動をしたり,産卵に来たりしていた.

目的の池は水が汚かったのでだめかなと思いましたが,池の流入口へ来たところ,コシアキトンボが交尾・産卵をしているところに出会いました.そこでここに陣取って,他に何か来ないかと期待しながら,コシアキトンボの産卵を観察することにしました.

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▲コシアキトンボの産卵の連続的動き.腹部を曲げて上下している.

コシアキトンボは計4回産卵に入ってきました.やはり夕方に集中的に来るようです.涼しいから当然でしょうね.

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▲3番目のコシアキトンボの産卵.土のうの袋に卵を貼り付けている.

コシアキトンボの動きは非常に速く1/1000でシャッターを切ってもブレが来ます.1/1600で切ったら何とか止まりました.3回目は,卵を貼り付ける瞬間を撮ることができました.

さて,じっと腰を落ち着けていると,いろいろなトンボが見えてくるものです.ギンヤンマ,オオヤマトンボ,タイワンウチワヤンマ,シオカラトンボなどの大きなトンボはもちろんですが,イトトンボの水色の個体が水草の葉に止まるのを見ました.クロイトトンボ属です.近寄ってみると,ムスジイトトンボでした.

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▲1,2段目・3段目左:ムスジイトトンボのオス.それ以外はクロイトトンボ.

ムスジイトトンボも確実に見られるところは結構少ないのです.去年このブログで紹介した池は埋め立てられなくなりました.結構彷徨性があって池の環境が変わると消えてしまうトンボですので,見つけられるようで見つけられないトンボです.

さて,帰りに,入り口近くの池をオオヤマトンボが周回しているのを見ました.当たって砕けろで写真を撮りましたが,フォーカスが来たのは1枚だけでした.もう6時を過ぎており,ストロボで撮りましたので夜の写真みたいになってしまいました.

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▲入り口近くの池.2段目はタイワンウチワヤンマ,他はオオヤマトンボ.

ということで,18:30ころに観察を切り上げました.