トンボ歳時記
No.291. 普通種大作戦(3). 2011.7.31.

今日も普通種の記録を目指して頑張ることにしました.今日は,元気のある間に,非常に手強い,チョウトンボとショウジョウトンボから攻めることにしました.これらのトンボは池にたくさん飛んでいるのですが,ものすごい速さで飛び回り,産卵もあちこち移動するので予測がつかず,ピンぼけの大量生産になってしまうトンボたちです.もちろん止まっているのは簡単なのですけどね.

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▲第一の観察池.オオフサモがたくさん生えている.
 2段目:タイワンウチワヤンマのオス.
 3段目:ナニワトンボ.未熟なときの黒条が透けて見える.
 4段目:マイコアカネのオス(左)とメス(右)
 下:リスアカネ.

第一の観察池は,1週間前にもナニワトンボの未熟を探しにきた池です.ここは,水が落とされていて,かなり池の中まで入っていけるので,池の真ん中で産卵するチョウトンボやショウジョウトンボをねらうのに都合がよいからです.

池にはたくさんのタイワンウチワヤンマがいて,忙しく追いかけ合いをしていました.タイワンウチワヤンマも普通種なので,これの産卵もねらいたかったのですが,何せオスが多すぎて,2回入ってきたメスは,何回も交尾を強要され,猛スピードで逃げながら,オオヤマトンボのような打水産卵をして池を離れるので,とても写真にはなりませんでした.

アカトンボは前回と同様,未熟な個体が,池の周囲に潜んでいました.ただ,ナニワトンボはもう池の畔に出ている個体がありました.

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▲チョウトンボのオス.チョウトンボはお昼過ぎから静止しはじめた.

チョウトンボもたくさんいて,次々に産卵に入ってきました.でも,入れないほど深いところで産卵する個体が多く,浅いところに来るまでじっと待つよりほかはありません.こちらの想定範囲内へは合計4回くらいは産卵に入りました.しかし,結局まともにピントがあった写真はほぼ皆無でした.

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▲チョウトンボの同色型メス.
 上:後翅先端に透明部分が入る同色型のメス.
 中・下:後翅先端まで金属青色をしている同色型のメス.
 下:打水したあとの波紋が見える.

チョウトンボを撮影していると,時々ショウジョウトンボも産卵に入ってきます.これもチョウトンボに負けないくらい,位置をどんどん変えて産卵します.ピントがあったと思うやいなやすぐに移動し,アウトフォーカスになってしまいます.またもやピンぼけの山です.ほんの数枚だけましなのがありました.

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▲ショウジョウトンボ.上がオス,他は産卵しているメス.下は打水した瞬間.

トンボが来るのを待っているときに,キイトトンボの産卵に遭遇しました.これも夏の普通種です.最近は減りましたけどね...

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▲キイトトンボの産卵.メスは緑色型.

12時過ぎになって,雲が重くたれ込めてきましたので,昼食をとることにし,池を離れました.午後は違う場所へ行きました.