トンボ歳時記
No.160. 兵庫県西部の川のトンボ調査(1). 2010.5.30.

今日は兵庫県北部へ行きたかったのですが,残念ながら曇との予報.そこで,この遅い季節進行の中で,異常にトンボが早く出現している兵庫県西部の川へアオハダトンボを見に行くことにしました.早朝に出て,行く途中あちこちによって様子も見てみました.今日は成果があったので3部構成です.まずは,いろいろ回ったところから報告しましょう.


□第一地点
 まずは,第一番目の川です.今年はダビドサナエすらまだ数が少ないので,5月8日にはダビドサナエが羽化していた川の上流をのぞいてみました.

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▲調査の第一地点.下左:ダビドサナエ,下右:ニホンカワトンボ.

なかなか感じのいい小川で,ニホンカワトンボがたくさん石の上に止まっていました.まだ朝早い(8:00過ぎ)せいか,サナエトンボは,ダビドサナエが川の近くの木の葉上に止まっているのを見ただけでした.


□第二地点
 次に,近くのもう一つの川の上流へ入ってみました.しかしここもあまり変わりばえせず.まず見つけたのは,シオヤトンボとニホンカワトンボでした.

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▲調査の第二地点.時刻は9:00過ぎ.
 中左:シオヤトンボのオス.中右:ニホンカワトンボのオス.
 下:ミヤマカワトンボのメス.

帰り際に,ミヤマカワトンボが3頭飛びかっているのを見ました.ここは季節が少し進んだようです.でも,サナエトンボ類は皆無でした.


□第三地点
 そこでまた別の谷に入ってみました.

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▲調査の第三地点.
 中:アサヒナカワトンボのオス.
 下:ダビドサナエのオス.

ここには,ダビドサナエがいました.上の方から舞い降りてきたので,やっとサナエトンボの活動するような気温になったようです.今までどちらかといえば肌寒い感じでしたが,ここに至って,少し汗ばむようになってきました.時刻は9:30くらいになっています.


□第四地点
 第四地点が今日の本命ですので,次とその次のブログで紹介します.


□第五地点
 今日,ある意味,一番の成果があったのが,この姫路市の第五地点でした.兵庫県ではなかなか見つけにくい,ムカシヤンマを見つけました.もっとも,交通事故にあって地面でばたばたしていたムカシヤンマです.

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▲調査の第五地点.ムカシトンボを探しに来たが...
 下:交通事故で地面に落ちていたムカシヤンマのオス.

ここへは,運がよければムカシトンボでもいないかと,あまり期待せずに来たのですが,全く別の探し求めていたものを「拾い」ました.この場所には,ムカシヤンマが産卵しそうな水の湧き出し斜面があり,ずっと以前からムカシヤンマがいてもおかしくない,とは思っていました.こうやって実物を見ると俄然ファイトがわいてきます.また,ゆっくり粘って探索をしたいと考えています.

では,今日の本命,第四地点の川へ行きましょう.