トンボ歳時記
No.033. 20年ぶりの神戸のトンボ調査(2) ニホンカワトンボ 2008.12.29.

今日もよい天気だったので,2時間ほどトンボ調査に出かけてきました.今日は神戸市内の,ニホンカワトンボのおそらく唯一の産地であろうと思われる川に行きました.

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▲17年前のニホンカワトンボ(旧称:オオカワトンボ)

川の様子は17年前とほとんど同じような感じで,少しアオミドロが出ていましたが,網を入れて底の砂泥をすくうと,たくさんのカゲロウ類,ヌマエビ,ドンコ,ヨシノボリ,カマツカなどが入り,シジミの一種もたくさん生息していました.

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▲川の景観と生息しているシジミの一種(殻長10〜15mm)

ニホンカワトンボの幼虫はかんたんに3頭ほど採れ,数も結構いるように感じました.

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▲ニホンカワトンボの幼虫

神戸のトンボたち/ニホンカワトンボ

その他に,キイロサナエ,コヤマトンボ,コシボソヤンマの幼虫も採集できました.ヤマサナエも以前いたので探してみましたが今日は網に入りませんでした.ギンヤンマも2頭網に入りました.

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▲コシボソヤンマの幼虫.すぐに死んだふりをする

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▲コヤマトンボ幼虫(左)とキイロサナエ幼虫(右)

今日のポイントは,17年前によく訪れたころとほとんど変化なく,良い状態が保たれていると思いました.網に入る生物の密度がとても高い感じで,一網すくうとたくさんの昆虫類,甲殻類,魚類,貝類が網の中で動いていました.浚渫されると終わりだと思いますが,この間にそれはなかったように感じます.砂も十分堆積していました.