トップ写真の解説
ノシメトンボの連結打空産卵です.下の写真は上の写真のメスで,オスがメスを放した後のものです.飛んでいる卵が写っています.栃木県に行ったとき,電線に鈴なりになってノシメトンボが止まっていました.兵庫県ではそのような姿を見る場所はほとんどありません.
連結打空産卵.2009.9.27.
成虫
典型的なアカネ属の生活史を送っています.初夏に羽化した成虫はしばらく分散し,秋になると水辺へ現れます.ノシメトンボは,水のない,湿地や池岸に続くなだらかな勾配の草地などで産卵をします.連結打空産卵で,少し大きめの体がふわふわと上下動を繰り返します.翅の先端の褐色斑が揺れ,何とも優雅です.産卵の後半は,オスがメスを放して単独産卵に移行することがあります.
単独打空産卵.2009.9.27.
幼虫
幼虫はリスアカネと非常によく似ていますが,体型がやや細長く,大きな個体では区別がつきます.しかし小さな個体も結構いて,判断に困ることが多く,結局同定できないことも多いです.秋に産下された卵は,そのまま冬を越し,翌春孵化します.そして幼虫は短時間で成長し,梅雨時に羽化します.
スタジオ写真.2011.6.11.