トップ写真の解説
ムツアカネは,兵庫県に住んでいる者にとっては珍しいトンボと感じますが,北半球に広く分布する世界的には極めて普通のトンボです.アカトンボでありながら体が赤くならず黒くなります.兵庫県からかなり離れたところに分布していますので,兵庫県で見つかる可能性はまずないと考えてよいと思います.
産卵は通常の連結打泥産卵ですが,ストロークがものすごく速い.バンバン泥面にメスを打ちつけるという感じで,メスが乱暴に振り回されているように見えます.泥面などに打ちつけた瞬間,オスとメスの角度が背中側に90度くらいになっていることもふつうです.写真は140度くらいでしょうか...
産卵は通常の連結打泥産卵ですが,ストロークがものすごく速い.バンバン泥面にメスを打ちつけるという感じで,メスが乱暴に振り回されているように見えます.泥面などに打ちつけた瞬間,オスとメスの角度が背中側に90度くらいになっていることもふつうです.写真は140度くらいでしょうか...
オスの静止.2009.9.19., 岐阜県.
成虫
本州中部ではおそらく一年一化の生活史を営んでいると思われます.9月には成熟した個体が湿原に現れ,生殖活動を行います.午前中に交尾が行われ,産卵も午前中からお昼過ぎにかけて行われます.連結打泥産卵ですが,ミズゴケにも産卵します.
交尾.2009.9.19., 岐阜県.
幼虫
側棘はすこぶる短く,ふつうのアカネ属の幼虫とさして変わりませんが,背棘が第5−7腹節にしかなく,トンボ上科の中でも本種だけの特徴的な配置になっています.
スタジオ写真.2010.7.10.