トップ写真の解説
オオアオイトトンボは,秋の夕方に産卵すします.秋まっただ中,気温が高い昼間に産卵せず,気温が下がり始める夕方に産卵するというから不思議です.産卵を始めるまではタンデムのペアが飛び回るだけでした.産卵行動をせず,ストロボにも敏感に反応し,すぐに飛び去ってしまいました.この池で産卵を始めたのは16:00ころでした.しかし一度産卵を始めると大胆になり,近づいたり,ストロボを焚いても全く動じなくなります.
連結植物組織内産卵.2010.11.20.
成虫
本種も他のアオイトトンボ属と同じように初夏に羽化します.そのまま生殖休眠状態で夏を越し,秋に産卵するといった生活史を送っています.夏には生息地のそばの暗い林道などで密かに静止しているのを見ることがあります.
本種は,他のアオイトトンボ科の種と違って樹木に卵を産みつけます.樹皮に,産卵後はっきりと分かるような『こぶ』をつくります.あまり集中的に産みつけると,樹木が弱ることもあるようで,益虫といわれているトンボの中で,唯一害虫扱いされることがあります.また,かなり高い位置にある枝に産卵することもあり,木を見上げると見つかるといったことがしばしばあります.
本種は,他のアオイトトンボ科の種と違って樹木に卵を産みつけます.樹皮に,産卵後はっきりと分かるような『こぶ』をつくります.あまり集中的に産みつけると,樹木が弱ることもあるようで,益虫といわれているトンボの中で,唯一害虫扱いされることがあります.また,かなり高い位置にある枝に産卵することもあり,木を見上げると見つかるといったことがしばしばあります.
午後のかなり長時間をタンデムで過ごす.2010.10.23.
幼虫
幼虫は落ち葉の間に潜り込んだり,岸辺の植物や水生植物の茎や葉につかまっていたりします.アオイトトンボの幼虫と非常によく似ており,メスの原産卵管の形状やオスの原生殖器の形状で区別できます.秋に産下された卵は,そのまま越冬し,春に孵化して急速に成長し,初夏に羽化に至ります.
スタジオ写真.2011.7.2.