トンボノート
No.881. 北部の山地の池巡り.2022.10.2.

今日も快晴の秋空.今日はルリボシヤンマを探しに,北部の標高のある山地の池をめぐることにしました.最初の池では特に変わったトンボもいず,アキアカネ,オオルリボシヤンマ,キトンボなどが見られました.二つ目の池では,アキアカネ,アオイトトンボ,キトンボなどが見られました.


▲かなり向こうに止まっているキトンボ.2番目の池.

3番目の池は満水状態で,全く池に近寄ることすらできませんでしたが,池の横の道ばたにマユタテアカネが止まっていました.マユタテアカネに至近距離で出会うのは今年初めてで,マユタテアカネに喜ぶという未体験の出来事でした.


▲マユタテアカネのオス.マユタテアカネがいたのが嬉しかった!?.

このあと,休耕田の湿地と4番目の池をのぞきましたが,アキアカネらしいトンボが飛ぶだけでした.少し移動をして,5番目の池に行きました.ここでは,オオルリボシヤンマがコンクリート壁に着いたコケに産卵していました.


▲オオルリボシヤンマの産卵.

オスも飛んでいて,時々飛び上がったメスを追いかけたりしていましたが,あまりしつこく追尾せず,このオスは何のために池の上を飛んでいるのだろうと感じました.ここにもアキアカネがいました.この池に行く道沿いに細流があって,そこにはヒメアカネのメスがいました.


▲湿地状の細流のところにいたヒメアカネのメス.

5番目の池を除いて,いずれも植生豊かな池を見てきましたが,ルリボシヤンマは影も形もありません.やはり湿地でないとだめなようです.次に湿地のあるところへ行ってみました.すると,ルリボシヤンマのオスが水たまりの上を巡回飛行していました.あまりホバリングせず,写真には撮りにくい相手でした.しかもすぐにいなくなりました.


▲ルリボシヤンマのパトロール飛翔.

過去のルリボシヤンマの記録地でその姿が見られなくなったり,数が減少したりしているように思えます.以前は,ルリボシヤンマは9月下旬から高い山の上の池などで活動していましたが,今日10月2日でも太陽の日差しはまだ夏のように暑く,涼しい風の中を飛ぶルリボシヤンマの季節感に合わない感じでした.この写真のオスはもう十分に成熟していて,やや翅が傷んでいるようにも見えます.ですから出現季節が遅れているのでもないようです.気温上昇によって,寒地系のルリボシヤンマが減っているということはないでしょうか.心配です.