トンボノート
No.676. 兵庫北部も羽化が始まっていた.2019.4.20.

今日は暖かくなりそうで,全県的に快晴の予報.兵庫県北部地域も,例年この時期には羽化が始まるので,様子を見に行くことにしました.まずは,川に入って,サナエトンボの仲間の羽化状態を見ることにしました.川を歩いていると,ニホンカワトンボが飛び立ちました.羽化を始めているようです.別の場所ではダビドサナエが飛び立ちました.飛び立った付近をみると,中身の入った幼虫が羽化しようと水辺に上がってきていました.

▲飛び立って河岸の草に止まったダビドサナエのメス.
▲上のメスが飛び立った辺りを見回すと,羽化を始めようとしているダビドサナエの幼虫がいた.

この幼虫が羽化するのをじっと追いかける手もありますが,ダビドサナエの羽化は以前全経過を観察しているので,今日は止めにしました.この川ではこれ以上特にトンボの姿がなかったので,次はコサナエを見に行きました.コサナエも羽化を始めていました.

▲コサナエのオスの羽化.
▲処女飛行に飛び立って止まったコサナエのメス.

コサナエはもうかなりの個体数が羽化しているようで,あちこちに羽化殻が付いていました.少なくとも10頭近くはいたものと思われます.コサナエの羽化を見ているときに,大型のサナエトンボが飛び立ちました.きっとヤマサナエです.追いかけましたが,見失ってしまいました.ヤマサナエらしき大型のサナエトンボは2頭見かけました.ヤマサナエは北部の方が早いですね.

次に,先ほど見たカワトンボの未熟な個体を探しに,川のそばの疎林に入ってみました.いました,ニホンカワトンボ,そしてアサヒナカワトンボ,いずれも未熟な個体がひらひらと飛んでいました.この2,3日の間に羽化が集中したようです.先週何もいなかったのが嘘のようです.

▲ニホンカワトンボの未熟なオス.何か小昆虫を食べている.
▲アサヒナカワトンボの未熟なオス.アサヒナカワトンボの方が個体数は少ないように見えた.

羽化した個体は,一気に樹上や山の方に飛び去ってしまうので,なかなか撮影は難しいです.今日はこれら以外に,白い粉を吹いたシオヤトンボのオスが飛ぶのを見ました.もう成熟しているんですね.またホソミオツネントンボのオスたちが,池の周辺を飛び回っていましたが,メスはいなくて,産卵は見られませんでした.

▲ホソミオツネントンボのオス.こちらは今が繁殖期.

ということで,まだほんの始まりに過ぎませんでしたが,トンボたちは順調に羽化しているようでした.あと1週間ほどで,成熟して,活発な繁殖活動が見られるでしょう.10連休あたりは,賑やかな池になるでしょう.今日はここまで.