続 トンボ歳時記
No.655. 晩秋のトンボたち(3) トンボがとても少ない. 2018.11.11.

今日は昼下がりにオオアオイトトンボとカトリヤンマを見に行きました.結果は惨憺たるもので,まったく見かけずでした.オオアオイトトンボには出会えるだろうと,近くの森林公園へ行きましたが,単独オスが1頭飛ぶのを見ただけで,まったくいる気配がありませんでした.それどころか,トンボ自体の姿がなく,森林公園ではヒメアカネらしいのが1頭だけ,そしてカトリヤンマを探しに水田地帯を歩きましたけれども,アキアカネが2,3頭とナツアカネが2頭ほどいたのを,やっと見つけただけでした.

▲アキアカネのオス.

▲ナツアカネのオス.

どういうわけか水田地帯というのはどこも,トンボがまったくいない感じで,不気味な廃墟をイメージさせられます.まさに「沈黙の秋」ですね.下の写真は,今日出かけた2つ目の,3年前までカトリヤンマを確認していた谷スジの田園地帯です.今日はホシホウジャクが飛んでいただけで,アキアカネ1匹いませんでした.天候といい,時期といい,アカトンボの一つや二つはいてもいいのに....トンボ歳時記では報告していませんが,実はここへは今年の10月20日にもカトリヤンマを探しに来ています.その日もまったくカトリヤンマの姿はありませんでした.この生息地からはカトリヤンマは完全に消えたように思えます.

▲かつてカトリヤンマが産卵していた谷スジの田園地帯.今日はまったくトンボが何もいない.

▲ホシホウジャクが飛んでいただけ.

▲以前この谷で撮影したカトリヤンマ.2012.10.27.

オオアオイトトンボにしてもカトリヤンマにしても,かつて生息していたところへ出かけても,ほとんどその痕跡さえ見つけられないのはさみしい限りです.今日はここまでにします.