トンボ観察記
No.532. 真夏のトンボたち その五.ヤブヤンマ.2016.8.11.

ヤブヤンマは,これまた毎年観察している定番ヤンマです.夏はこのトンボに会わないとおさまりがつきません.先日すでに観察をしているのですが,今回は少し腰を落ち着けて観察することにしました.まずはオスのパトロールです.何度か産卵場所を視察して回っていました.メスが止まっていそうな木の枝や産卵場所を丹念に見ながら飛んでいます.そしてメスがいないと分かると,飛び去るか,木にぶら下がって止まるかします.

0811-001▲メスを探したあと少し休憩するオス.

そうこうしているうちに,メスが入ってきました.この日,メスは,2頭入ってきました.1頭目は結構気難しやで,アプローチに苦労しました.2頭目は穏やかな気性の持ち主で,比較的容易に近づくことができました.ヤンマというのは,影の動きに敏感ですが,光にはあまり反応しません.ストロボやビデオのライトは近づけても結構平気で産卵をしています.

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0811-005▲少しずつ場所を変えながら産卵を続けるメス.

基本的には土中産卵です.比較的湿り気の少ない土が好きなようです.じゅくじゅくのところでは産卵しているのをあまり見かけません.時々朽木に産卵管を突き立てたりしていますけれども,朽木に産卵することはほとんどないようです.

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0811-008▲翅が茶色にけぶってなかなかきれいなメスである.

夏の暑いときに,こういった日陰で生活しているトンボを観察するのは,楽でいいものです.目の前ではオオシオカラトンボたちが次々と産卵をしていました.最後にビデオを紹介しておきましょう.これが1頭目のヤブヤンマです.