新 トンボ歳時記
No.478. オオキトンボとタイリクアカネ.2014.10.18.

今年は,ほんとうに仕事と天候がかみ合わなくて,前回から半月以上もたってからのお知らせになりました.

今日は天気も快晴.朝はぐっと気温が下がりましたが,10時を過ぎるころからトンボの飛べるような気温になりました.今日も実は夕方が仕事なので,午前中アカトンボをねらいに行くことにしました.この時期,手軽に観察できるのは,オオキトンボです.オオキトンボは絶滅危惧種でも最も高いランクに指定されているトンボですが,兵庫県南部地方には,比較的数が見られます.今日出かけた池には,タイリクアカネとオオキトンボ,それ以外はリスアカネが1頭いただけでした(シオカラトンボとギンヤンマもいましたけど...).タイリクアカネとオオキトンボは,オスが10頭以上は池に入っていました.

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写真はタイリクアカネですが,以前はタイリクアカネといえば海岸近くの水溜りでしか見られないトンボという印象でした.しかし,近年,かなり内陸部でも「繁殖活動が」見られるようになっています.私の印象では,アキアカネの数が激減し始めてからこのような現象が見られ始めたように思います.今日のタイリクアカネは,オスが水面をホバリングするだけで,産卵は見られませんでした.まだ,海岸の方へ移動中なのでしょうか?

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11時30分を回ったころ,オオキトンボのペアが産卵に訪れました.今日はスチルカメラは持たず,ビデオだけを担いできていますので,産卵の記録はビデオで紹介します.

ということで,短時間でしたが,久しぶりに狙った通りの成果が出せました.それにしても,タイリクアカネを除くと絶滅危惧種しか見られない池というのは???,どうもトンボに異変が起きているような気がします.本当にトンボの数が減っています.




 穏やかな秋の日,オオキトンボの観察に行ってきました.池に着いたときにはタイリクアカネが飛んでいましたが,昼頃にはオオキトンボが優勢になりました.オオキトンボは全部で4ペアが産卵に訪れました.タイリクアカネ以外,アキアカネも,ナツアカネも,ノシメトンボも,コノシメトンボも,マユタテアカネも見られないのに,絶滅危惧T類のオオキトンボだけがたくさん飛んでいるという,何とも不思議な状況でした.
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