トンボ歳時記
No.324. 晩秋のトンボ生き残り調査. 2011.12.17.

ここのところ寒い日が続きました.今日も低温で,道路の温度表示はなんと5℃.しかし,日射しは暖かく,風もほとんどない快晴でした.今日も定点に,トンボの生き残りを調べに行ってきました.

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▲定点の池.すっかり冬枯れになり,水もいっぱいたまっている.

池では,キトンボのオスが1頭,水面を飛んでは岸辺に止まるといった動作を繰り返していました.そっと近づき,いちおう水面とトンボを入れて撮ってみました.驚かせると,池を離れて林の縁の日だまりに逃げます.

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▲池面を飛んでいたキトンボのオス.

このキトンボ以外には,池で活動しているトンボはいないようなので,農道を歩いてみることにしました.

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▲落葉が進んでいる農道.奥の池は定点の池.

農道には,キトンボが少なくとも4頭いました.出会った数はもう少し多いのですが,同じ個体を数えている気がしました.寒い日は結構敏感で,一度飛び立つとすぐに止まりませんし,飛び方も敏捷です.オスどうしが出会うと追尾をするなど,まだ衰えを感じさせないキトンボたちでした.

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▲農道の縁に止まるキトンボたち.

1頭だけですが,アキアカネもいました.前にも書きましたが,本当にアキアカネは晩秋のトンボになった感じがします.晩秋になると,ぽつぽつすがたを見ますし,結構遅くまで飛んでいます.

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▲アキアカネのオス.

前回来たときにたくさんいたマユタテアカネは,今日はすがたを見られませんでした.もう消えたのかもしれません.まあ,キトンボたちはまだまだ元気でした.道路標示の気温5℃でありながら,池の上をホバリングしたりしているのですからねぇ.来週もまだ残っているような気がします.