トンボ歳時記
No.318. ミルンヤンマの観察に出かけたが... 2011.10.2.

今日は兵庫県の北部へミルンヤンマを見に行きました.天気が思わしくないので躊躇しましたが,思いきって行くと,薄日が射したりして,気温も19℃くらいまで上がりました.ミルンヤンマは,オスが結構飛んでいました.しかしあまりに速く,ムカシトンボのように飛び回り,写真は大ピンぼけでモノになりませんでした.中には,メスの産卵しそうな場所をホバリングを交えて丹念に探しながら飛ぶオスも見られました.残念ながらメスは産卵には訪れませんでした.やはり少し気温が低いからかもしれません.

ファイル 318-1.jpg
▲観察地の川のそばの道路.オナガアカネの発見場所.

ということで,今日はヌル状態になりそうでしたが,山道で,なんとオナガアカネを見つけました.翅がボロボロのオスがひらひら飛び出し,木の枝の先に止まりました.

ファイル 318-2.jpg
▲オナガアカネのオス.下は捕獲して確認した.

他のアカネは全く姿がありません.この時期,ミルンヤンマの飛ぶような上流域には,アカトンボはほとんどいませんから,当然といえば当然です.そんなところを飛ぶオナガアカネはとても不自然な感じでした.おそらく大陸から飛来した直後で,これからよく見られるような湿地へと移動していく,そういうタイミングだったのではないでしょうか.いずれにしても,珍しい場所での発見でした.