この2年間に出かけていない地域へ行こうと考え,今日はムカシトンボを,そしてあわよくばクロサナエなどのサナエに出会えないかと,丹波市の川の源流域へ出かけてきました.
▲ムカシトンボが飛ぶ道路.下は捕獲して撮影したもの.
観察地はなかなかよい状況でした.ムカシトンボは,杉林にはさまれた道路上を,10〜30cmくらいの高さで飛びました.何度か写真にトライしましたが,あまりにも素早く,ものになりませんでした.いた証拠にと,網で捕獲してから,記録を取っておきました.
▲上:幼虫を見つけた流れ.中:ムカシトンボの幼虫,下:アサヒナカワトンボ.
産卵ポイントを探そうと,幼虫捕獲のためかなり網を入れましたが,採れたのは1頭だけでした.姫路市の産地と同じで,成虫はよく飛ぶのですが,幼虫が見つかりにくいところです.残念ながら,産卵痕や産卵しているメスには出会うことができませんでした.
▲シオヤトンボの交尾と産卵.空き地が湿地状になっている.
ムカシトンボが飛ぶ川の横に,少し開けた場所があって,そこに水がしみ出していて湿地状になっていました.そこではたくさんのシオヤトンボがいて,産卵も行っていました.シオヤトンボは今年あまり見ていません.
▲上:山裾にあった水たまり.濁っているのは網を入れたため.
中:タカネトンボの幼虫.下:ルリボシヤンマの幼虫.
この空き地の山裾には,わき水でできた湿地状の溝があって,その水たまりをすくうと,ルリボシヤンマの幼虫がたくさん入りました.またタカネトンボも1頭,さらに,シオカラトンボやオニヤンマも入りました.こういう水たまりがあると,幼虫がいるかどうか探ってみることが多いのですが,久しぶりに大当たりしました.
帰りに,この川の少し下流に立ち寄ってみました.ニホンカワトンボが活動していました.やっと成熟したニホンカワトンボに出会えたという感じです.
▲上:帰りに寄った少し下流部の風景.下:ニホンカワトンボのメス.