トンボ歳時記
No.180. ベニイトトンボの観察. 2010.7.30.

今日はベニイトトンボの観察にも行ってきました.産地ではそこそこの数のベニイトトンボが観察できました.現地に入ったのは11:00ころでした.

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▲オスの静止.

池畔の草の中にオスたちが止まっていました.時々追いかけ合いをしています.そんな中に交尾をしているカップルが見つかりました.

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▲交尾(上),そしてタンデムで逃げていき(中左・下),産卵(中右)へ...

既に交尾をしていたので継続時間は分かりませんが,数分後に交尾を解きました.こちらを警戒しているのか,なかなか産卵に入らず,どんどん向こうの方へ移動していきました.後で分かりましたが向こうの方で産卵をしていました.

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▲日陰で産卵するカップルたち.

一方池の日陰の方では,別のカップルたちが産卵活動をしていました.よく見ていると,オスたちはそのすぐ上の樹木の隙間から池に降りてきます.どうやら,池とねぐらの通り道になっているようです.

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▲羽化直後のオス.

あちこちで観察を続けていますと,羽化して飛び立った個体を見かけました.ベニイトトンボは羽化したときからほとんど成熟個体と同じ色彩をしています.

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▲ベニイトトンボの幼虫.スタジオ写真.

今羽化しているということは幼虫もいるかもしれないということで網を入れてみますと,すぐに2,3頭の幼虫が網に入りました.ベニイトトンボの幼虫はキイトトンボとよく似ていますが,ひとまわり小さく,キイトトンボがだいたいにおいて黒褐色なのに対し緑がかった色彩になることが多いです.

ベニイトトンボは兵庫県では今のところ神戸市周辺にしか見つかっていませんが,別のところにいるという情報があり,これをこの夏に調べに行く予定です.