サラサヤンマの観察への道々であったトンボたちを記録しておきます.
▲ヤマサナエ.
下から2段目の写真は,胸側の第1条が途中で切れているキイロサナエ型.
ヤマサナエの未熟な個体が,行く道々次々と飛び立ちました.丁寧に一つずつ撮影しましたが,まだたくさんいました.どういうわけかオスばかりでメスには出会えませんでした.斑紋はまだ黄色みを帯びていて,成熟まであと一息というところです.
▲モートンイトトンボ.上:オス,中:メス,下:幼虫.
これについては情報を得ていたのですが,水田の脇の水路に,モートンイトトンボがいました.処女飛行する個体もいて,今が羽化のシーズンでした.メスは未熟な個体ばかりが目につき,成熟した緑色の個体は見つけられませんでした.幼虫をすくうと簡単に数頭を採集することができました.
▲ホソミイトトンボ.上:オス,下:メス.
ホソミイトトンボもいました.成虫越冬種で,これは越冬個体ですが,6月に入ってもまだ美しい色をしていました.メスの腹部に付いた泥が産卵に頑張った印です.
▲その他のトンボたち.
上左:ホソミオツネントンボ,上右:ニホンカワトンボのメス
下:ハラビロトンボのメス.
その他,シオヤトンボ,シオカラトンボ,ホソミオツネントンボ,アサヒナカワトンボ,ニホンカワトンボ,ハラビロトンボ,ヨツボシトンボ,クロスジギンヤンマなどが見られました.幼虫では,モートンイトトンボと一緒にオオシオカラトンボが入りました.
さて,帰る途中に,アオハダトンボやサナエトンボ類の状況を見に行きました.
▲三田市の川で.
上:グンバイトンボの羽化直後の個体.
2段目:アオハダトンボの成熟オスとメス.
3段目:アオハダトンボの羽化直後の個体.
下:ニホンカワトンボ,透明翅メス.
ニホンカワトンボはもうほとんどその姿がなく,メスが1頭見つかっただけでした.アオハダトンボは羽化直後の個体を含め,まだ若い状態です.そしてアオサナエなど,サナエトンボ類はまだ川に姿を現していませんでした.ここは,佐用郡の川に比べると,半月以上トンボの出現が遅いですね.
今は,春のトンボと初夏のトンボが混生して,一年で一番種類がにぎやかな時期です.まもなく,初夏のトンボ一色になるでしょう.