さて,小径を後にし,少し奥の方に入っていくと,小さなため池があります.フトヒルムシロが生えていて,なかなか感じのいい池です.外来魚がいないのがいいところです.
▲第二の観察地,宝塚市の池.
池の畔にはタベサナエが縄張りを張っていました.このタベサナエ,気が立っているのか近づけず,写真になりませんでした.池を見渡すと,ホソミイトトンボとホソミオツネントンボが多数飛んでいます.早速池の畔におりました.
▲ホソミオツネントンボ.上・下右:オス,下左:メス.
今年,ホソミオツネントンボは,4月の上旬に一度見たきりで,久しぶりのご対面でした.メスもいましたが,繁殖活動については観察できませんでした.
▲ホソミイトトンボ.
ホソミイトトンボのオスは,池面すれすれを飛び回っていました.いずれ止まるだろうとたかをくくっていましたが,全く止まらず飛び続けて探索活動をしています.これでは写真にならないと思っていましたが,足元を何度も飛び回るので,イトトンボの飛んでいるところを撮ってみようと,撮影してみました.かなり失敗が多かったですが,数枚ピントが合っている写真が撮れました.ホソミイトトンボは11:00を過ぎると,連結個体も姿を見せ,産卵も行われていました.
▲クロスジギンヤンマ.上:オスのパトロール飛翔.下:メスの羽化.
クロスジギンヤンマが時々入ってきて,探索活動をしています.こいつもねらってみると,ついているときとはこんなもの,ピントがぴったり合う位置にやってきて,簡単に写真に収めることができました.
この池に入ったときから,ギンヤンマ属の羽化殻が数個着いている枯れ枝を見ていました.帰り際にその枝でギンヤンマ属が羽化をしているのに気づきました.なんと,クロスジギンヤンマのメスでした.今頃羽化するなんて本当に遅いと思います.この谷津では,シオヤトンボの羽化直後の個体といい,成虫越冬種が今が盛りとばかりに飛び回っている状態といい,クロスジギンヤンマが羽化する状態といい,そしてホンサナエもまだ未熟....,季節が半月ほど遅れいているように感じます.
▲産卵に来たヨツボシトンボのメス.
あとこの池にはヨツボシトンボとトラフトンボがいて,ヨツボシトンボは2度メスが産卵に訪れました.
さて,ここは十分堪能したので,次は三田市の川の状況を見に行きました.