今日は兵庫トンボ研究会の調査会に参加してきました.マダラナニワトンボの生息を調べるのが目的ですが,調査地ではもう何年も見つかっていません.しかし,普通のアカトンボ類は結構いるので,季節と池の状態から考えて,コノシメトンボは来ているだろうという予測で,これを今日の写真のターゲットの一つにしました.もちろん,マダラナニワトンボに出会えればいうことがありませんが,...
▲池の風景.相変わらず浅い湿地状の池で,アカトンボが好みそうな状態である.
現地に入ったのは10:00前でした.10:00をちょっと過ぎたころから,コノシメトンボが産卵にやってきました.コノシメトンボは何もない水の表面に卵を産むのですが,ここでは植物の間や浅い湿地状に部分にも産みつけています.
▲産卵に訪れたコノシメトンボのペア.ノシメ斑が明瞭で飛ぶ姿がきれいだ.
10:30を過ぎると,あちこちで産卵するようになり,10も20ものペアが産卵を始めました.思い思いの場所を選んで,卵を産みつけます.こちらは,水の中にへたり込んで,カメラを構えました.
▲打水の瞬間の写真.かなり深く腹部先端を水に浸けていることが分かる.
通常連結打水産卵をしますが,最後の方になると,オスがメスを放し,というより,見ているとメスが植物を掴み突然飛ぶのをやめる結果,逆にオスが離れてしまうという感じに見えることもあります.単独産卵に移行するペアはかなりいます.
▲単独打水産卵をするメス.やはりかなり腹部を深く水中に差し込んでいる.
11:00ころになると,産卵の数が減り,ピークを過ぎたことが分かります.コノシメトンボは十分に楽しませてもらいました.
池の周りは,もう無数といっていいほどアオイトトンボが飛んでいます.朝訪れたときから連結状態になって,移精行動,交尾,産卵と群れになって活動しています.これほどいても,以前は多かったコバネアオイトトンボは見つかりませんでした.
▲アオイトトンボの繁殖行動.
上左:群がって産卵するアオイトトンボ,上右:移精行動.
ということで,次はノシメトンボに挑戦です.