トンボ歳時記
No.085. 黄昏飛翔(1) 兵庫県加東市. 2009.7.30.

まだ梅雨明けせぬ毎日ですが,今日は地平線まで雲がないほど晴れていたので,仕事から帰ってから,急いで社の方まで黄昏飛翔を見に行きました.

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▲夕暮れの空を飛ぶヤブヤンマのオス

18:30ころ,まずオオヤマトンボが1頭空を横切りました.その後ヤブヤンマが飛び始めました.かなり低いところを飛ぶ個体もいて,目の前を何頭かが横切りましたが,ほとんどは相当の上空を飛んでいました.多いときは空に3,4頭の個体が同時に見られました.

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▲ヤブヤンマのオス(左)とメス(右)

19:00前になると,マルタンヤンマがはるか上空を飛び始めました.メスは翅のつけ根が黒褐色で全体が茶色なのですぐに分かります.

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▲赤く染まる雲をバックに,かなり上空を飛翔するマルタンヤンマのメス

マルタンヤンマが次第に低く飛ぶようになってくるころ,ネアカヨシヤンマらしい個体を1頭目撃しました.ギンヤンマは数が少なく,2,3回空を横切っただけでした.ギンヤンマは,他のヤンマに比べると,胸部と腹部のバランスが違っていて胸部が長く感じられ,それとわかります.

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▲マルタンヤンマのメス(左)とギンヤンマ(右)

わずか30分ほどの競演でしたが,まだそれなりの数が飛んでいて,少し安心しました.帰り道,足下を飛ぶカトリヤンマも複数見かけ,夏の黄昏を彩る一通りのヤンマを見ることができました.