トップ写真の解説
コフキトンボは個人的に好きなトンボの一つです.シオカラトンボに似た何の変哲もないトンボですが,これが池にたくさん群れているととても嬉しくなります.昆虫などに興味を持ち始めると,どうしても美麗種・希少種に注目がいくのですが,当たり前のトンボが当たり前にいることで妙に安心するのです.数が多いと,カメラを翅に当たるくらいまで近づけても逃げません.不思議なものです.
ところで,オオクチバスのいる池ではコフキトンボの数が非常に少なくなっていると,私は常々感じています.オオクチバスは飛行しているトンボ成虫をジャンプして食べることが知られています.写真にあるように,産卵行動が水面からあまり離れず同じ場所で上下動しているコフキトンボのメスは,オオクチバスの餌食になりやすいといえるでしょう.一度調べてみたい課題です.
ところで,オオクチバスのいる池ではコフキトンボの数が非常に少なくなっていると,私は常々感じています.オオクチバスは飛行しているトンボ成虫をジャンプして食べることが知られています.写真にあるように,産卵行動が水面からあまり離れず同じ場所で上下動しているコフキトンボのメスは,オオクチバスの餌食になりやすいといえるでしょう.一度調べてみたい課題です.
植物上産卵.2012.6.23.
成虫
5月下旬ぐらいから羽化をし始め,6月下旬に数が多くなります.盛夏に羽化する個体もありますが,その場合羽化殻が少し小さくなるようです.また成虫も小ぶりです.つまり,一年二化している可能性があります.未熟な時から,そして成熟しても,オスとメスが一緒に池畔で群れています(写真).カワトンボなどではよく見かける光景ですが,トンボ科では割合に珍しいのではないでしょうか.
産卵行動は特異で,上下動して水面「下」の葉や茎に卵を貼り付けます.一度池を歩いていて卵の付いた草を引っかけ,この卵を水面上に出ししてしまったことがあるのですが,とたんにアメンボなどが集まって卵を食い尽くしてしまいました.コシアキトンボも似たような産卵をしていますが,こちらは水面「上」の物体に卵を貼り付けます.しかしこちらの方はアメンボの餌食にならないのです.調べてみる価値のあるおもしろい現象だと思います.
産卵行動は特異で,上下動して水面「下」の葉や茎に卵を貼り付けます.一度池を歩いていて卵の付いた草を引っかけ,この卵を水面上に出ししてしまったことがあるのですが,とたんにアメンボなどが集まって卵を食い尽くしてしまいました.コシアキトンボも似たような産卵をしていますが,こちらは水面「上」の物体に卵を貼り付けます.しかしこちらの方はアメンボの餌食にならないのです.調べてみる価値のあるおもしろい現象だと思います.
県外.帯トンボ型メスの静止.2020.7.19.
幼虫
幼虫の表皮(クチクラ)は硬く,いかつい感じのする幼虫です.幼虫は,どちらかといえば砂礫底を好んでいるようです.泥深い底質の池にはあまり見られません.クチクラが硬いのはおそらく礫の中に潜り込んでいるからではないでしょうか.コフキトンボは幼虫で越冬します.
スタジオ写真.2008.6.7.