トップ写真の解説
兵庫県下では,ミヤマサナエを見ることはそれほど多くないのではないかと思います.あちこちで記録はあるのですが,いわゆる多産地なるものは知られていないように思えます.この日,ミヤマサナエはこういう環境だろうと推測して出かけて見つけた個体です.これまでも何かのついでに見ることは何回かありましたが,これをターゲットに出かけて見つけたのは初めてです.
腹部挙上姿勢で静止するオス.2009.7.5.
成虫
オスは幅広い河川の岸辺に止まってメスを待ちます.ときどき水面に出て,スライドするように水平に飛行します.メスは,水面をホバリングしながら飛び,時々打水して産卵します.
静止するオス.2009.8.8.
幼虫
幼虫はかなり幅広い川で,砂泥に潜って生活しているようです.川幅が20m以上もあるような川で羽化しているのを見たことがあります.かと思うと,溝のような非常に小さな川で大量に羽化していたといった話も聞きます.何が典型的な環境なのかわかりにくいトンボです.
サナエトンボの幼虫の中ではなかなか美しい幼虫です.成熟すると複眼が緑色に輝くと言われていますが,これは本当です.泥の付いた羽化殻はホンサナエに似ていて非常にまぎらわしいです.しかし生きた幼虫は,泥を落とすと,その表面のつや,腹部の薄さ,腹部後縁の丸み,など,ホンサナエとはかなり違います.また,肛門のジェット推進でよく泳ぐ幼虫です.
サナエトンボの幼虫の中ではなかなか美しい幼虫です.成熟すると複眼が緑色に輝くと言われていますが,これは本当です.泥の付いた羽化殻はホンサナエに似ていて非常にまぎらわしいです.しかし生きた幼虫は,泥を落とすと,その表面のつや,腹部の薄さ,腹部後縁の丸み,など,ホンサナエとはかなり違います.また,肛門のジェット推進でよく泳ぐ幼虫です.
スタジオ写真.2009.5.16.