神戸のトンボ広場の記録

 ムカシヤンマ(オス)  RONNIE  2018年5月18日(金) 18:21

最後に見たのは2001年ですから17年ぶりです。
同じ場所で出会うことができました。
嬉しかったです。

 ムカシヤンマは神出鬼没な感じです  管理者  2018年5月18日(金) 21:29

ご投稿ありがとうございます.

ムカシヤンマは意外なところで見つかったりします.でも数が多いところというのはあまりないんですね.繁殖している場所も見つけにくいし,今までいた所でも消えてしまうことも多いです.

今日は出かけるのをやめて休養日にしていました.この雨が通り過ぎたら,活動再開です.

それでは.

神戸のトンボ広場の記録

 ニホンカワトンボでしょうか?  RONNIE  2018年5月14日(月) 18:38

ムカシトンボを求めて、渓流を探していますが、なかなか見つかりません。
今日は、カワトンボを見つけました。
ニホンカワトンボ(オス)でしょうか?
よろしくお願いします。

 おそらくアサヒナカワトンボでしょう  管理者  2018年5月15日(火) 7:16

ご投稿ありがとうございます.

以前の別の方の問い合わせにも書きましたが,アサヒナカワトンボ,ニホンカワトンボの区別は,写真では結構難しいです.写真を使った場合の同定では,縁紋の形態で区別するのが一番確実かと思います.ただ,2枚目の写真は縁紋部分が隠されていて,1つだけ写っています.これと,翅脈の荒さ,翅胸の大きさなど,総合的に判断すると,アサヒナカワトンボかと思います.でも確定はできません.

添付した図版でお分かりかと思いますが,縁紋にかかっている翅脈の数が,ニホンカワトンボの方がアサヒナカワトンボより一般に多いのです.ただしこれは私が兵庫県のカワトンボ属 Mnais を見ているだけであって,全国的に応用できるかどうかは保証の限りではありません.

この中で,淡橙色翅型のオスは,その翅脈の数が比較的少ないので,ちょっと見分けが付きにくいですが,翅脈が赤く翅全体も淡い赤っぽい橙色をしているので区別できます.この淡橙色翅のニホンカワトンボのうち,特に小型のものは,翅胸も小さく,縁紋もあまり細長くなく,淡い赤色翅であることを除けば,アサヒナカワトンボに形態的にとても近いです.添付した写真は小型の個体のものです.

貴兄の写真では縁紋の部分を手で押さえられていること,またその部分の翅脈が白く飛んでいること,一枚目ではピントが十分合っていないことなどから,以上の方法では確定できません.あくまで,私の経験的な目から見てアサヒナカワトンボと判定しています.

以上またよい情報がありましたらよろしくお願いします.


 アサヒナカワトンボ  RONNIE  2018年5月15日(火) 13:19

同じ時に撮った写真を見直してみますと、アサヒナカワトンボだったようです。
先生の詳細な解説のおかげで確信を持てました。
今回もありがとうございました。

神戸のトンボ広場の記録

 根負け ダビドサナエの交尾  権兵衛  2018年5月8日(火) 21:30

5月5日、沢遊びの帰路、川に寄りました。川岸に立つ私の足元近くにダビドサナエのオスが2匹、それぞれが陣取っていました。突然に2匹が川へ発進。1匹はメスを連れ帰り交尾場所にとまり、もう1匹は元の場に戻りとまりました。
交尾場所は私の眼前のツルヨシの葉でした。まさに、帰りがけの駄賃。あわよくば産卵も観察できると思いました。
しかし、1時間半経っても交尾解除にはなりませんでした。
推測で、交尾解除後、連結状態。その後、連結解除と観察できると思っていたのですが、肉眼ではトンボが見えない暗さになってしまったので根負けして撤収しました。

昨年の5月、クロスジギンヤンマの交尾を1時間20分眺めたことがあり、交尾が異様に長い時間に感じました。
クロスジギンヤンマは1時間20分で連結解除しましたが、この日のダビドサナエは1時間30分経っても交尾状態でした。
共に平均的な交尾時間の予備知識もなく時間を費やしてしまいました。

質問です。
1.ダビドサナエの交尾時間は長いものでしょうか。また、平均的な交尾時間はどれくらいでしょうか。
2.ダビドサナエのメスは夜でも産卵をするのでしょうか。
3.オスの体勢が変わり、メスが葉の上から離れました。
初めの状態で、メスが葉の上にいたときは、後脚で巧みに葉の縁を押さえていました(画像、左の2枚)。が、オスに吊ってもらっている状態では脚はまったく使っていませんでした(画像、左から3枚目)。それが、交尾開始から25分ほどして、前脚と中脚でオスの腹部につかまるようになりました(画像、左から4枚目)。後は、私が観察を諦めるまでは、前脚と中脚でオスの腹部にしっかりとつかまっていました。
また、オスは時々、翅を動かし閉じ気味にしていました(画像、左から4枚目)。
これらのことは、時間の経過とともに疲れてきたりしているということなのでしょうか。
4.長時間の交尾をするほど、オスの移精した精子の量があるとは思えないのですが。
的の絞れない質問で恐縮ですがよろしくお願いいたします。


余談、この日の朝に立ち寄った川岸では、ニホンカワトンボたちに混ざり、アオハダトンボのメスが3匹いました。


 トンボの交尾時間について  管理者  2018年5月10日(木) 7:06

ご投稿ありがとうございます.

トンボの交尾時間については以下のように考えていただいたらよいかと思います,というか,一般にそういうふうに理解されているようです.

トンボは,産卵時に受精が行われます.交尾時ではありません.では交尾時に何をしているかということですが,メスの生殖器の中には交尾嚢とか受精嚢とか呼ばれる器官があり,オスはその中に自分の精子を送り込んでいます.メスは一生の間に何回でもオスと交尾します.このことの意味は,この交尾嚢や受精嚢の中に複数のオスの精子が存在するということです.

最近の繁殖戦略の考え方の主流に,「オスは自分の遺伝子を子孫に伝えるように行動するはずである」というのがあります.そうすると,トンボのこの状態は,オスがせっかくメスをつかまえても,その後の産卵時には他のオスの精子で受精が行われる可能性を残します.そして,あるメスと,より後で交尾したオスほどその可能性が高くなって,自分の遺伝子を持った子孫を残しにくいということになってしまいます.

1979年,アメリカのワーゲ博士がこの問題を解決しました.カワトンボの一種を使った研究で,交尾しているオスは,単に精子を送り込むだけでなく,それ以前に交尾したオスが送り込んだ交尾嚢や受精嚢の中の精子を掻き出しているということが分かりました.つまり,一番最後に交尾したオスの精子だけが,交尾嚢や受精嚢に中に存在することになるということです.このような現象を「精子置換」と呼んでいます.

話は変わりますが,トンボには,メスが交尾後すぐに産卵を始める種類と,交尾後しばらく時間が経ってからメス単独で産卵する種類とがあります.

一般に交尾後すぐに産卵する種類のトンボは,オスとメスが連結して産卵したり,オオシオカラトンボのようにオスがメスを警護しながら産卵するトンボです(添付写真1,2).こういったトンボは,比較的交尾時間が短いのです.ヨツボシトンボなどは数秒で終わってしまいます.一方,交尾後時間が経ってからメスが単独で産卵する種類は交尾時間が長くなる傾向にあります.例えばアオモンイトトンボ(添付写真3,4)などは,午前中何時間も交尾し続けています.

交尾後すぐに産卵する種類では,精子置換は十分でなく,単に自分の精子を交尾嚢の入り口に配置させ,他のオスの精子を奥に押し込むだけのものもあります.産卵時,卵が交尾嚢の前を通る時に,交尾嚢の入り口近くの精子から順に卵にふりかけられていくので,それで十分ということになります.その代わり他のオスに交尾されてしまうと,自分の精子では受精できなくなるので,オスは必死で他のオスを追い払う行動を取ることになります.オオシオカラトンボの産卵警護を観察するとよく分かるでしょう(添付写真2).

対して,交尾後かなり経ってから産卵する種類では,オスは自分の精子で受精するかどうか分からないので,とにかくていねいに精子置換を行い,交尾嚢や受精嚢のなかを自分の精子だけにしてしまおうとします.したがって,交尾時間は長くなってきます.それでもその後に他のオスに交尾されてしまうとおしまいです.ただ,こういった種類は,オスとメスがバラバラに生活している傾向が強く,オスとメスが出会いにくいので,自分の精子で受精する可能性はそれなりに高いのでしょう.逆に言えば,メスとであって交尾できたときには,できるだけのことをしてしまおうとしているのかもしれません.なお,この場合先の例のように,単に精子を交尾嚢の入り口近くには位置させるだけでは不十分です.それは,時間が経つと精子が交尾嚢の中で混じってしまうからです.

以上,一般的な考え方をお話ししました.その上で,ご質問にお答えします.ダビドサナエは,交尾後時間が経ってから,メスが単独で産卵するタイプです.それを前提にお考えください.

1.図鑑によりますと,2〜3時間は交尾を続けるということです.
2.夜に交尾するかどうかは分かりません.
3.交尾中翅を動かすのは,精子置換を行っているためでしょう.アジアイトトンボの研究で,交尾時のオス・メスの動きと精子置換の過程の関連を調べた論文が出ています.
4.精子置換を行って時間がかかっているので,精子の量とは関係ありません.

以上です.

またよい情報がありましたらご連絡ください.

p.s.ダビドサナエをたくさん見つけられた場所は,河川の,源流,上流,中流でいうと,どのあたりになりますか? 今年はダビドサナエの産卵を狙おうと思っていますので,情報を教えていただくと助かります.


 興味深く、勉強になります  権兵衛  2018年5月10日(木) 19:00

ご回答をありがとうございます。

一般的な考え方としてのトンボの交尾時間のことや、交尾中のオスの精子置換など興味深かったです。勉強になりました。

質問2.のご回答は、交尾でなく産卵と理解してよろしいでしょうか。
5月5日のメスは、その晩でなく、翌日以降オスたちに気付かれないように隠密裏に産卵したのではないだろうかと思うようになりました。
また、クロスジギンヤンマの単独産卵も合点がいきました。

5月4日から6日までは、何処へ行ってもダビドサナエが沢山いました。
私が足を運んでいる河川は2本とも、いわゆる中流域です。流れに近付くのに草藪を通過すると、ニホンカワトンボがわさわさと出てくるような場所です。季節は違いますが、河岸はオナガサナエの羽化殻が沢山見られる場所でもあります。
今年から入ったのですが、ダビドサナエは河川の支流の沢にも沢山いて、中流から上流のそれらしき条件の水際にはメス待ちのオスたちが陣取っています。
支流の方は、山の中なので、平地に比べると爽やかで心地好いです。
参考になりますでしょうか。

続 トンボ歳時記でダビドサナエの産卵の様子が見られるのを楽しみにしています。




 ありがとうございました  管理者  2018年5月10日(木) 19:23

ダビドサナエのいる場所,ありがとうございました.

ダビドサナエはこちらでもあちこちにいるのですが,こういう種類ほど,産卵のポイントがつかみにくいのです.でも,オスが集まる場所は産卵ポイントに近いはずなのでお聞きしました.

質問2の回答,「産卵」です.夕方から産卵をし始めるトンボ,例えばコシボソヤンマなどは夜中になっても産卵を「続ける」ということはあるようです.

それでは失礼します.
神戸のトンボ広場の記録

 ヒメクロサナエ ??  権兵衛  2018年4月30日(月) 22:43

4月28日に山地の沢筋で画像のトンボを見てきました。
神戸のトンボ/トンボ成虫標本箱リスト/トンボ目/不均翅亜目/ サナエトンボ科
https://www.odonata.jp/03imago/Gomphidae/index.html
の、Y.小型のサナエトンボを分ける
から、翅胸前面の黄色条が襟条とつながらない。
そして、背隆線上に黄色条がありそれが襟条とつながる。
と、検索し、ヒメクロサナエと思うようになりました。

左の画像はオスで、検索結果から問題ないと思いました。
しかし、左から2番目のメスの画像、検索結果からヒメクロサナエでしたが、襟条がオスのへの字に比べるとほとんど直線で気になりました。
ヒメクロサナエの襟条の形状は雌雄で異なるのでしょうか。それとも撮影角度の違いだったのでしょうか。左から3番目の画像も、同一個体のつもりで撮影しています。撮影時に風が強く、下方から見上げての撮影で画像が不鮮明ですがご教示頂ければと思います。
素人目にも若々しい姿で、風に飛ばされないよう、葉にしがみ付いているようでした。

羽化殻は見当を付けた場所では見つからず、何気なく覗いた細流で見つけました。
見るからにサナエトンボ科の羽化殻に見えたので、同種のものと思いました。

別件でもう一つご教示をお願いします。
4月29日は、いつもの野周りで2種の羽化殻を採取してきました。
泥から出てきたヤゴの羽化殻の泥の落とし方。水から出たヤゴと違い、泥から出たヤゴの羽化殻は細部が確認できません。
簡便に泥は落とせるのでしょうか。
以上よろしくお願いいたします。


 すべてヒメクロサナエです.  管理者  2018年5月1日(火) 5:52

ご投稿ありがとうございます.

添付された写真は,すべてヒメクロサナエです.ヒメクロサナエはオスとメスで若干斑紋に違いがあるように見えます.例えば胸側の黒条の形が微妙に違います.オスは太い1本の黒条になっていますが,メス枝分かれして2本あるように見えます.襟条が直線的に見えるとのことですが,襟条があれば問題ありません.

ヒメクロサナエはなかなか見つけにくいトンボです.幼虫はよく捕れるのに成虫がなかなか採れません.是非この場所で成熟した成虫を撮影してみてください.

さて,羽化殻の方ですが,殻が弱々しく,泥はなかなかうまく落とせません.それでも落としたいときは,羽化殻を水につけ,筆でていねいにこするよりないでしょう.私は強引に歯ブラシなどを使っていますが,時に失敗します.どうしてもきれいに泥を落とした標本をつくりたいときは,幼虫を採集して泥を落とし,自宅羽化させるのが一番です.ただ,羽化した成虫をどうするのかという問題がありますけど.また逃がしにいけるかどうか,それとも成虫とともに標本にするかですね.羽化殻の判別ができるようにスキルアップするには,自宅羽化も良い方法です.

それでは失礼します.

 疲労のピーク  権兵衛  2018年5月1日(火) 22:20

ご教示、色々とありがとうございます。

襟条については、襟条があれば問題ないとのこと。勉強になりました。

4月28日は、源流部の偵察に入ったのですが、遡上の途中、今回のトンボが出迎えてくれました。
さらに遡ったのですが、足がつってしまったので、源流は諦めました。
20年ぶりの沢遊びだったですが、今日辺りが疲労のピークのようです。
日の長い季節なので、次も訪れて、できることなら、ヒメクロサナエの成熟した成虫を撮影してみたいものです。

別件の羽化殻、簡便に泥は落とせないようですね。泥のこびりついたゴム長ならゴシゴシと洗えますが、羽化殻は集中力と根気が続かないと無理のようですね。
画像のヤゴは、4月22日、シオヤトンボの交尾と産卵を観察したついでに一時捕獲したものです。自宅羽化も検討したのですが、スペース確保をはじめとして環境が整っていないので、持ち帰らず、撮影後に元の場に返してきました。
羽化した成虫の問題がありますが、自宅羽化も今後の課題としていきたいと思います。
自宅羽化は羽化殻の判別ができるスキルアップの近道のような気がしてきました。

このたびもお世話になりました。

神戸のトンボ広場の記録

 種類判別をお願いします  RONNIE  2018年4月24日(火) 1:54

先日メールで教えていただいている者です。
川の中流でサナエトンボを見つけました。
タベサナエと思っていましたが、家に帰って写真を見ると片方はコサナエのように思います。
左がコサナエ(オス)、右がタベサナエ(オス)でまちがいないでしょうか。
よろしくお願いします。

 これは難しいですが....  管理者  2018年4月24日(火) 8:30

投稿ありがとうございます.

右のトンボはタベサナエですね.左はコサナエかオグマサナエです.

まず分布域を考えてください.コサナエは兵庫県の北部,但馬地方にしか分布していません.確認されたのが兵庫県南部なら,まずコサナエというのはないでしょう.兵庫県北部但馬地方なら,逆にオグマサナエは分布しませんので,コサナエということになります.

しかし分布域は当てになりませんし,そういう同定をやっていては,新発見もありませんね.そこで形態的に区別するなら,どこかということですが,写真のコサナエ属の検索表を見ていただいたらお分かりかと思いますが,オスの場合,尾部状付属器背面に小さな突起があればオグマサナエ,なければコサナエということになります.前肩条の太さには変異があるので,それでは確定できません.

写真では尾部付属器がややピントが外れており,突起の有無を確認できません.よって,確定的なことはいえませんが,私はオグマサナエだと感じます.

トンボを始められた最初は,やはり採集したら持って帰って,図鑑と照らし合わせて確認することをお勧めします.あるいはフィールド図鑑などを持って行って,その場で確認するのがいいでしょう.ルーペや実体顕微鏡を使わないと判別できない種がいくつかあります.確認できたらその部分を写真に撮って置いておけばいいでしょう.あとはトンボは逃がしてやればいいと思います.ただし,持ち帰った場合,できれば採集した場所で逃がしてください.

それではまた面白い情報をお待ちしています.

では失礼します.

 オグマサナエでした。  RONNIE  2018年4月24日(火) 14:14

ご丁寧にご教授いただきまして、誠にありがとうございました。
尾部の先端を見てみると突起がありました。
先生のおっしゃる通りオグマサナエでした。
場所は、兵庫県南西部です。
今後ともよろしくお願いいたします。

神戸のトンボ広場の記録

 今年2種目のトンボ  権兵衛  2018年4月11日(水) 22:45

4月8日に山麓の溜池でアジアイトトンボを沢山見てきました。
それで、本日は、川原を覗いてみました。
トンボの姿が見出せなかったので、林縁で蝶のツマキチョウを待ち構えていました。そんな時に、薄茶色に見えたトンボがよたよたとやってきました。眼で追ったのですが、倒木の陰で見失ってしまいました。
帰路、偶然に添付画像のトンボに気付きました。よたよたと飛ぶ姿が薄茶色に見えたトンボと同一種かどうかは不明ですが、とまっていてくれたので撮影できました。

デジタルトンボ図鑑リスト−トンボ目−均翅亜目/ カワトンボ科
https://www.odonata.jp/03imago/Calopterygidae/index.html
などを参考にしたのですが、自信が持てません。
画像から、判ったことは、若い雌、右の触覚が欠損していることぐらいです。

カワトンボの仲間は観察経験が乏しいのでいつも悩んでしまいます。
画像のトンボ、同定または同定ポイントをお願いいたします。
3枚の画像、同一個体です。

 ニホンカワトンボではないかと思いますが...  管理者  2018年4月12日(木) 10:12

投稿ありがとうございます.

カワトンボは未熟なものや,翅が透明なものは,なかなか区別が難しいです.分布域が一つの指標になりますが,アサヒナカワトンボかニホンカワトンボかを迷っておられるようですので,両種がともに生息している地域での発見だと前提してお答えします.

実物を標本と比較しないとはっきりとは言えませんが,縁紋の細長いこと,翅胸高が高く見えること等でニホンカワトンボと判断しました.私は透明翅のニホンカワトンボの未熟な写真を持ち合わせていませんので,橙色型の未熟な写真を使って,アサヒナカワトンボとの比較写真掲載しておきました.縁紋の形態は,明らかにニホンカワトンボに類似しています.

しかしながら縁紋の形態もそれなりに変異がありますので,同定に誤りがあるかもしれません.でも薄茶色のトンボが飛んだという記述がありますので,これはニホンカワトンボの橙色翅メスの可能性がありますね.ですからこの写真が撮られた地域にニホンカワトンボがいる可能性が高く,それもこの同定を支持する状況証拠になるでしょう.なお,写真のメスは翅脈が黒いので,橙色型のメスではないようで.「よたよたと飛ぶトンボ」と同じではないようです.

以上お返事になりましたでしょうか...

それでは失礼します.

 的確なご判断ありがとうございます  権兵衛  2018年4月12日(木) 20:49

早速に、ご回答をありがとうございました。
ご推察の通り、
神戸のトンボ/デジタルトンボ図鑑リスト−トンボ目−均翅亜目/ カワトンボ科
https://www.odonata.jp/03imago/Calopterygidae/index.html
図1.白色の部分での観察です。
県域が白色の部分でも、両種の地域の分布状況については不明です。

縁紋の形態で、ニホンカワトンボと思ったのですが、今までカワトンボの仲間の観察例が少なすぎて自己判断ができませんでした。
また、翅胸高も、非接触の観察ばかりなので、観察例が少ないことと併せて、頭幅長に対する翅胸高の比などは勘が働きません。
添付画像だけから、的確なご判断いただきましてありがとうございました。
11日はお遣い途中の道草でしたが、14日の土曜日は長靴を履いてじっくり探索するつもりです。

ところで、続 トンボ歳時記(2018)拝読させていただいております。
成虫越冬種のホソミオツネントンボ羨ましかったです。
ホソミオツネントンボは、偶然ですが、2014年1月に、越冬中の姿を見て、その存在を知りました。それから、青色に色付いた越冬明けの姿を観たくて見当を付けてはあちこち覗いているのですが、未だに出遭えていません。



 15日に観てきました  権兵衛  2018年4月16日(月) 21:51

15日になってしまいましたが、前線が通過中で怪しい風が吹く中、観てきました。
川沿いの林、20m程の区間で10匹ほど確認してきました。
基本的にじっととまっていました。逃げても、ぎこちなく、よたよたと飛ぶので追尾が容易でした。
この場所では、まだ、摂食活動はしていないようでした。
草藪にとまっているものは全身が撮り難く、枝にとまっているものは全身が容易に見えるのですが風に揺れているので撮影難でした。

羽化殻探しに時間を費やしたのですが、発見できませんでした。川沿いで見たものは無数のニホンイタチの足跡と、泳いで逃げていくヤマカガシだけでした。
若い雌雄の画像を添付します。

 やはりニホンカワトンボでしたね  管理者  2018年4月17日(火) 18:34

お写真を見ると,やはりニホンカワトンボでしたね.

私は今年は暇があるのですがあまり出歩くとガソリン代が馬鹿にならないので,天気の良い日を選んで出かけるようにしています.4月中は,サナエやイトトンボの羽化,トラフトンボ,ムカシトンボの羽化などを探しに行く予定です.

また良い情報がありましたらよろしく.

管理者
神戸のトンボ広場の記録

   toranosanta  2018年3月5日(月) 21:30

写真は昨年5月中旬の14:30頃にムカシトンボ♂が♀を探して小川の上流〜下流〜上流と行き来している途中に撮影したものです。しかし、何度も行き来はするのですが探し当てている様子はありません。写真で産卵と産卵場所の状況は承知しておりますが、♀の産卵の様子を確認したことはありません。探し出せない状態が続いています。申し訳ございませんが何時ごろに産卵しているのか時刻だけ教えていただけませんでしょうか。

 ムカシトンボの産卵時刻  管理者  2018年3月7日(水) 19:14

投稿ありがとうございます.

ムカシトンボはだいたいお昼前から産卵します.正午ころ,あるいはその少し前あたりが狙い時です.よく晴れた日を選んでください.植物の間をジグザグに飛びながら産卵に入ってきます.初めての現地では,まず産卵痕を見つけて,その後その植物のあたりで待つのが成功率を上げるコツでしょう.一度見つけると,毎年観察できるようになります.写真は12:55に撮影しています.

頑張ってください.
神戸のトンボ広場の記録

 同定をお願いします  toranosanta  2018年2月10日(土) 17:35

2017年10月14日に三田市で撮影しました。正面の下側からしか撮影できませんでしたので判別が困難になってしまいました。
同定をよろしくお願いします。

 これはヒメアカネです  管理者  2018年2月10日(土) 19:46

おたずねのトンボですが,これはヒメアカネでしょう.まだ未熟な感じがしますね.時期的には成熟していても良さそうですが.ポイントは腹部の腹面が黒いことです.ヒメアカネ以外にはここまで真っ黒になる種はいません.添付写真は交尾しているヒメアカネです.メスの腹部が黒いことにお気づきだと思います.

それでは失礼します.
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 倒立ポーズ  umbr  2017年11月16日(木) 22:45

今晩は。すっかり寒くなりました。
写真は一週間ほど前↓のオオキトンボを見た同じ場所で撮ったものです。
この日はアキアカネばかりいて、大体石の上とか木の杭とかに停まって縄張りを張っているようでした(気温18℃位)。そうこうするうちに何故か♀のアキアカネが私のズボンに停まり、続いて後ろに♂が来ると♀が2枚目の写真のようなポーズをとりました。一般的にトンボの倒立ポーズは日光からの受光面積を少なくするためと言うのが定説ですが、この場合は違うのでは。ところで、♀のチョウが♂に迫られた時お尻を上げるのは交尾拒否のサインらしいです。このトンボの倒立ポーズも同じなのでしょうか??

 多分交尾拒否姿勢でしょう  管理者  2017年11月18日(土) 8:16

トンボ類も,交尾の準備が整っていない場合など,メスは交尾拒否をすることがあります.特にオスメスが混在して繁殖場所に生活する種,添付写真のようにカワトンボなどではよく見られるようです.やはり腹部を突き立てるようにして上げます.写真の状況はオスのアオハダトンボがまわりを飛び回っている状態でした.

ただ,アキアカネのような種ではあまりこういったことは聞いたことはありません.アキアカネは,観察していると,産卵の前に交尾する場合と,産卵が終わったメスをオスがつかまえて交尾する場合があるように見えます.umbrさんの記述では,産卵後と言うより休息場所での状況と言うことのようです.オスはこういった場所でも交尾を試みることがあるのかもしれませんね.

それでは

 倒立ポーズ  umbr  2017年11月18日(土) 19:58

どうも有り難うございました。

この日は日光を避けて倒立するような暑い日でもなくむしろ暖かい石に体を着けてべったりと停まる姿が目立ちました。盛夏には♀も単独で倒立しているのを見かけますが、♂と違い同じポーズでもやや含みが違うと言う事でしょうか。(2枚目のショウジョウトンボ♀は8月撮影。)

 こちらは腹部挙上姿勢です  管理者  2017年11月19日(日) 20:32

ショウジョウトンボの方は腹部挙上姿勢でしょうね.同じような姿勢でも,その意味は状況に応じて変わりますので,そのあたりを考えて判断するとよいでしょう.添付の写真は同じショウジョウトンボの腹部挙上姿勢です.太陽に当たる面積を少なくする動作でしょう.写真には写っていませんが,影の形をよく見るとわかります.

それでは失礼します.

 今年のトンボ  umbr  2017年11月20日(月) 22:06

いつも的確な解説有難うございます。

強烈な寒さで雨まで降り、トンボの姿が見えなくなったので寂しい限りです。今年は↓に投稿したオオサカサナエやオオキトンボに会えてラッキーでした。しかし、去年に初めて見たナニワトンボの姿を見ることができなくて残念です。環境がちょっと変わったりすると居なくなってしまうものですね。赤トンボで多く見たのはリスアカネ、イトトンボ系で多かったのはアオイトトンボとアオモンイトトンボでした。(1枚目8月、2枚目10月撮影)
神戸のトンボ広場の記録

 このトンボはシオカラトンボでしょうか?  満天土佐  2017年11月15日(水) 11:30

ご無沙汰しております。
トンボの写真を整理していて、シオカラトンボ(♂)に分類していましたが、腹部が異様に黒いです。シオカラトンボで間違いないでしょうか?
宜しくお願い致します。撮影は高知県、2015年8月26日です。

 シオカラトンボでしょう  管理者  2017年11月15日(水) 21:11

お久しぶりです.

多分シオカラトンボで間違いないと思います.

コフキトンボもよく部分的に黒くなったりしますね.青白い粉を吹くトンボによく見られる現象です.何か腹部に病気があるのかもしれませんが,こればかりはトンボに聞くしかないようですね.

それでは失礼します.

 有り難うございました。  満天土佐  2017年11月15日(水) 21:44

黒くなる現象、了解です。
どうも有り難うございました。
また、宜しくお願いいたします。