H012. モノサシトンボ Pseudocopera annulata
<特ちょう>
モノサシトンボはモノサシトンボ型の幼虫です.体全体が固い感じです.写真3のように,
尾さいの長さは腹部の長さと同じくらいか,それより少し長いです.
尾さいはやや固く,うすい板のようです.
触角(しょっかく)は糸のように細いです.これほど
尾さいの長い幼虫は,ほかにはいません.
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写真2.モノサシトンボは,腹部を曲げる姿勢をよくとります.
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写真3.モノサシトンボとグンバイトンボの全体の比かく. モノサシトンボの方が大きく,尾さいも長い. どちらも,尾さいの長さが,腹部の長さとほぼ同じです.
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<よく似た幼虫との区別>
モノサシトンボは,
グンバイトンボととてもよく似ています.写真3のように,モノサシトンボの方が
グンバイトンボより大きくなっています.また,
尾さいもとても大きいのが分かります.モノサシトンボは池の住人ですが,
グンバイトンボは川の住人です.ときどき,
グンバイトンボは川で見つかることがあります.
<さがす場所のヒント>
モノサシトンボは池の住人です.水面にうかぶ葉や茎(くき)に産卵します.水生植物が多い池に見られます.またうす暗いところが好きで,木でおおわれた池に多いです.秋までに
終齢幼虫になるものもいますが,ならないものも多いです.幼虫は,池の底の落ち葉の下などにもぐりこんで生活しています.
写真4.池にうかんでいる葉に産卵しているオス・メスのペア.