トップ写真の解説
この産地のキイロヤマトンボは,しばらく姿を見ることがなく,絶滅したかと心配されていたのですが,昨年2025年に再確認できて,生きていることが分かりました.この日は頑張って写真をものにしようと出かけましたが,これがやっとというところでした.この日はメスも産卵にやって来たのを見ました.まだ小さな個体群が存続していることが確認できた写真でした.
オスのパトロール飛翔.2026.6.13.

成虫
成虫は5月下旬から現れ,8月まで見られます.オスは川の広い範囲を飛び回ってメスを探しています.産卵は打水産卵で,川の中央部で,往復飛翔しながら間欠的に打水します.
スタジオ標本写真.

幼虫
幼虫期間は2年であることが,頭幅長を使った野外の成長調査で明らかになりました.キイロヤマトンボの幼虫は,非常に薄っぺらく,脚が長く,そして爪も長く,一見してそれと分かる形態をしています.飼育して観察していると,砂地に爪を立てて定位しようとする動作が見られます.爪が長いのは粒の大きな砂地に爪を立てて体を固定するためだと思われます.またジェット推進でよく泳ぐ幼虫です.ミヤマサナエ,ナゴヤサナエ,キイロヤマトンボなど,いずれもジェット推進でよく泳ぐのですが,似たような河川環境に生息しており,川の流れに対して素早く移動をするための形質なのだろうと思われます.
スタジオ写真.2009.5.16.


