No. 983. 薮の中にヤンマを探す.2024.8.8.

8月上旬はヤンマの季節.今日は「薮の中にヤンマを探す」をやってみました.「薮」といっても日陰になった山道を歩くだけなんですけどね.今日はあまりヤンマの姿は多くなく,エゾトンボ,それもメスにたくさん出会いました.


▲木の枝などにぶら下がるエゾトンボのオスたち.▲


▲エゾトンボのメスに3頭も出会えた.▲

薮の中では,13:00から14:00頃にトンボの活動が一番盛んになっていたように思います.止まっているトンボは,いつまでもじっとしている個体もいますが,結構動き回っています.やはり一番暑い時間帯に薮の中に避難しているようです.ちなみに外気温は35℃.


▲オニヤンマのオス.結構長いこと止まっていた.▲


▲薮の中で活動が盛んになるとこんな接近状態になることもある.▲

いわゆるヤンマ科のトンボは,マルタンヤンマとミルンヤンマだけでした.ヤブヤンマにはお目にかかれませんでした.


▲マルタンヤンマのオス.この場所からはすぐに飛び立った.▲


▲次に止まったところが結構低い位置だったので,いろんな角度で撮れました.▲

マルタンヤンマのオスは,複眼の青色がきれいです.ヤブヤンマのそれとはまたひと味違います.


▲マルタンヤンマオスの複眼.▲

マルタンヤンマのメスも探してみましたが,出会えませんでした.マルタンヤンマを観察中に,ミルンヤンマが少しずつ止まりながら通り過ぎました.


▲ミルンヤンマの未熟なオス.▲

観察を始めたのが11:15ころで,観察を終えたのが14:15ごろでした.薮の中での活動はお昼を過ぎ気温が最も高くなる頃に活発になり(つまりたくさん入ってくる)ました.最初はエゾトンボ以外何もいませんでしたからね.

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No. 982. ネアカヨシヤンマの確認.2024.8.7.

今日はネアカヨシヤンマの確認に出かけてきました.今日の兵庫県北部は北風が吹いていて,気温は31℃.昭和時代の夏を感じました.私の子供の頃の夏は,日向に出ると暑いのですが,日陰に入るとどこからか涼しい風が吹いてくるというのが普通でした.今日はぴったりその感じでした.気のせいか,トンボたちも元気に活動しているように見えました.日陰で観察するネアカヨシヤンマ,今日はほとんど汗をかきませんでした.

さて,ネアカヨシヤンマは,着いたとたん産卵個体に出会いました.13:15.14:00より早かったですね.


▲着いたとたん目の前の朽ち木に産卵メスが止まった.▲

この個体は結構敏感で,近寄らせてくれませんでした.広い範囲を飛び回って,湿地から出ていくこともありました.しばらく待つと戻ってきましたが...


▲やはりイノシシの足跡が好きなようで,そこで産卵する場合が多かった.▲

ネアカヨシヤンマ以外にヤブヤンマもやって来ました.ただ湿地の水が完全に枯れていて,ヤブヤンマのメスは産卵適所を探して飛び回るばかりでした.結局産卵せずに飛び去りました.やはりヤブヤンマは水面があるところでないと産卵しないようです.この場所には少し前まで水があったようで,それを覚えていたメスがやって来たのかもしれません.そういう意味では,このヤブヤンマの行動は興味深い観察だったと思います.

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今日初見のトンボ
No.61. ネアカヨシヤンマ,メス.

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No. 981. オナガサナエの確認.2024.8.6.

36℃越えの暑い日が続き,しばらく自宅にこもっていました.でもオナガサナエやヤンマのいい時期が終わってしまうので,今日は思い切ってオナガサナエの観察に出かけました.オナガサナエは日向で待つことになるので,暑い日は避けたいところですが,もうそろそろそんなことは言っておれない時期にさしかかっています.

現地に着いたのは9:00少し過ぎで,ちょっと出発が遅れました.産卵は終わる時刻です.車の外気温は31℃でそれほど高くない!?のですが,もうカンカン照りで日向にいるのがつらい状況です.川に入ってみると,オナガサナエのオスの姿が全く見えません.50mほど川に入って歩いてみましたが,いません.思わずこの場所から姿が消えたのかと思いました.いるのは,シオカラトンボ,ハグロトンボ,ギンヤンマなどです.彼らは暑さなどものともせず,繁殖活動をしていました.とりあえずしばらく待つことにしました.

10:00を過ぎた頃,やっと1頭のオナガサナエのメスが入ってきました.


▲産卵にやって来たオナガサナエのメス.▲

まだこの場所からオナガサナエが消えたのではないことが確認でき,ホッとしました.オスがいない理由は分かりません.暑くて早朝だけ活動して山に帰ったのかもしれませんが,分かりません.今年は,出会うべきトンボに出会える時期に見に行っても出会えないということがしばしば起きています.なんかちぐはぐなものを感じます.

あと,コオニヤンマも数が少なかったです.セスジイトトンボを見かけました.


▲いつもはコオニヤンマもなわばり活動をしているが,今日は少ない.▲


▲セスジイトトンボは盛夏には少なくなる傾向がある.▲

ということで,この暑さが続く毎日,トンボたちの行動も変化しているような気がしてなりません.息が苦しくなってきたので,熱中症にならないうちに退散することにしました.トンボ観察も命がけです(笑).

帰りに森林公園にヤブヤンマをのぞきに寄ってみました.ヤブヤンマには出会えませんでしたが,コノシメトンボの成熟途中のオスに出会いました.こういう色彩のコノシメトンボにはあまりお目にかかることがありません.


▲コノシメトンボオス.腹部が赤く胸部が黄色というリスアカネ的な色彩だ.▲

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今日初出会いのトンボたち
No. 59. コオニヤンマ,オス.
No. 60. オナガサナエ,メス.

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No. 980. ヤンマとアカネ.2024.7.30.

7月下旬,薮の中にヤンマを探す季節が来ました.あわせてアカネ属たちの夏越しも観察することにしました.というのは,自宅の裏庭にリスアカネが居座るようになったのがきっかけです.200mほど離れたところにリスアカネのいそうな池はありますけど.決して近くではありません.


▲自宅の裏庭に居座り始めたリスアカネ.▲

このリスアカネ,写真の枯れ枝の先端が好きなようですが,止まっているところに陽が当たるようになると移動して,太陽の直射を受けないような行動を示します.見ていて面白いのでしばらく観察を続けようと思っています.

さて,一昨日はヤブヤンマにうまく出会えなかったので,今日はなんとか接近遭遇したいということで2ヶ所へ出かけることにしました.最初の場所で見つけましたが,すぐに飛び去ってしまいました.


▲水たまりに面した木の枝に止まるヤブヤンマのオス.▲

例によって池岸から伸びている細い枝に止まってメスを待っている感じでした.

2つ目の場所ではヤブヤンマは見ず,カトリヤンマがいました.ただこちらも遠くから写真を撮ると飛び立ってしまい,接近はできませんでした.


▲カトリヤンマのメス.まだ尾毛が長い.▲

でもまあ,この時期の薮の中のヤンマに出会うことはできました.アカネ属は,ネキトンボ,コノシメトンボ,ヒメアカネなどが見られました.


▲ネキトンボのオス.▲


▲コノシメトンボのメス.▲


▲ヒメアカネのオス.▲

秋を待つアカネ属も薮の中で夏が過ぎるのを待っていました.外気温は36℃でした.この暑さ本当にどうにかなりませんか.

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今日初登場のトンボたち
No. 55. ヤブヤンマ,オス.
No. 56. カトリヤンマ,メス.
No. 57. ネキトンボ,オス.
No. 58. コノシメトンボ,メス.

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No. 979. ヤブヤンマを見に行ったが...2024.7.28.

今日はヤブヤンマを見に行きましたが,結果はオスが数回飛んだだけで,メスの産卵には出会えませんでした.徐々に徐々にではありますが,10年ぐらい前には普通に見られたトンボが見られにくくなってきている感じがします.消えたわけではないので,個体数が減ってきていることの表れではないかと思います.トンボの減少をある種の農薬の影響と考える議論が盛んですが,私はそういう薬剤の影響が少ないと考えられる場所へ出かけることが多く,最近感じる減少は原因が違うように感じます.

さて,気温は35℃を超えていますが,ヤブヤンマの観察は日陰で待つことですので,風さえ吹いていれば比較的楽なものです.正午前後に2時間半ほど観察をしました.しかし木の枝に止まっているメスを探すようにオスが飛んできただけでした.水たまりでは,シオカラトンボ,オオシオカラトンボ,ウスバキトンボが飛んでいました.また日陰にはリスアカネがもうなわばりを形成しているように見えました.


▲オオシオカラトンボ.▲


▲産卵をするオオシオカラトンボのメス.▲


▲暗い林を背景に,止まったり飛んだりするウスバキトンボ.▲


▲日陰で活動を始めているリスアカネ.▲

シオカラトンボのあるメスはとても面白い産卵行動を見せてくれました.オスの数が非常に多いので,メスは普通に打水産卵すると,次々にオスに邪魔されて産卵ができないのでしょうか.そういうことをメスがまるで認識しているかのように,カオジロトンボで見たようなちょっと打水しては止まる,ということを繰り返していたのです.


▲シオカラトンボは数が多く,一つの枯れ枝に4頭のオスが止まっている状態.▲


▲2頭のオスがひっつくようにオオシオカラトンボと一緒に止まっている.▲


▲シオカラトンボの交尾もあちこちで行われている.▲


▲止まって,ちょっと飛んで打水し,また止まる.▲


▲止まっているメスのシオカラトンボ.▲


▲飛び立ったメス.▲


▲跳び上がったメス.▲


▲打水するメス.▲


▲打水したらすぐに止まる.▲

産卵様式は遺伝子に刻み込まれた戦略かというと,それほど固定的ではなく,状況に応じて可塑的に変更できる戦術も持っているということが分かります.ある種のトンボの産卵様式を網羅的に挙げていくことも大切ですが,普段行われない産卵行動を生み出したとき,そのまわりの状況を考えてそれを解釈するということが重要ではないかと思いますし,さらに最も普通に見られる通常の産卵様式が何故その形なのかということも考えてみると面白い知見が得られるかもしれません.

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今日初めて登場したトンボ
No. 54. ウスバキトンボ,オス.

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