No. 1010. オグマサナエの観察.2025.4.27

この9日に観察したオグマサナエの羽化殻と未熟個体,そろそろ成熟虫が池に帰ってきて繁殖活動をするだろうということで,今日はオグマサナエの観察に出かけました.ちょっと涼しい感じの朝でしたが天気は快晴.オグマサナエやフタスジサナエは,涼しい早朝や夕方にも産卵に来ますので,気温は問題なしです.

さて,肝心のオグマサナエですが,オスは水辺に集まって,メスを待っていました.いつものように定住性はあまり強くなく,時々飛んではメスが産卵に来そうな水際を飛んだり,止まる位置を変えたりしています.


▲日向に止まるオグマサナエのオス.▲


▲日陰の木漏れ日のある場所に止まるオス.▲


▲オグマサナエのオスはあちこち移動する.▲

私としては産卵メスを見たかったので,可能性のあるポイントで待ち続けました.すると,1頭のメスが入りました.慌てて近づくと,ちょっと警戒し葉に止まりました.フタスジサナエでした.まだ黄色い色が鮮やかないわば思春期のメスでした.


▲若いフタスジサナエのメス.産卵していて近づいたら静止した.▲

このメスはすぐに池から出て行ってしまいました.あと待てども待てどもオグマサナエは来ず.昨日の晴天で来たのかな,と思ってしまうほどでした.結局諦めて,タベサナエを見に行きましたが,こちらもまだ水辺には見られませんでした.というより,11時を過ぎて気温が上がってきたせいでしょうか,朝のうち活発に池の周囲を飛んでいたオグマサナエや多分フタスジサナエのオスたちも姿を消しました.今日は25℃近くまで上がりそうで,春のサナエには日向は暑すぎるのかもしれません.


▲まだ未熟なタベサナエのメス.▲

結局タベサナエもまだ未熟なメスがひらひら飛ぶのを見ただけでした.

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No. 1009. トンボ出現本格化か.2025.4.21.

今日は朝から快晴状態.気温は春らしく,暑くもなく寒くもなく.これなら春のトンボたちも元気に出てくるかもしれません.今日はじっくりというよりは,急いでいくつかの池を回って様子を見る調査にしました.

まず一つ目の場所.クロイトトンボが羽化しフタスジサナエも羽化していましたが,ヨツボシトンボやトラフトンボの動きがまだ見られませんでした.ここは一昨日に行ったところでもあり,次を急ぎました.アオモンイトトンボやアジアイトトンボの姿をまだ見ていませんので,それらに会に出かけました.池の周囲を少し歩いてみましたが,やっとオスメス1頭ずつがいただけでした.ここはたくさん発生するところなので,まだ羽化が本格化していないようでした.


▲やっと出会えたアオモンイトトンボのメス.▲

アオモンイトトンボが多く見られるもう一つ別の池へ行ってみましたが,まだ全くトンボの姿がありませんでした.そこで少し考えて,今までいったことのない,自然を活かした公園に行ってみることにしました.ここは小さなビオトープや池があるところです.現地に着くと,早速ビオトープにオツネントンボが飛んでいました.全部で4頭くらいいたでしょうか.


▲大分老熟が進んできたオツネントンボのオスたち.▲

あと池の方にはタンデムになったオツネントンボがいましたが,池の向こうへ飛び去ってしまいました.この池にはホソミイトトンボやホソミオツネントンボも見られ,成虫越冬3種がそろっていました.


▲ホソミイトトンボの交尾.あと,単独で飛ぶ個体が数頭見られた.▲

また,ヨツボシトンボが処女飛行に飛び立ち,トラフトンボも摂食飛翔をしていました.クロイトトンボも処女飛行し,ここは春のトンボが出そろっているようですね.何といっても,今日がフタスジサナエの集中羽化に当たったようです.次々と2, 30頭が処女飛行に飛び立ち,周辺の樹上を目指していました.そっと水辺をのぞくと,まだたくさん羽化をしていました.時刻は12:00を回っています.


▲今日が羽化の盛りか,水辺でたくさんのフタスジサナエが羽化していました.▲

羽化殻もあちこちに付いています.1つだけ,どうもオグマサナエらしい羽化殻があって,これはまた成虫でも見に来る必要がありますね.まあ,ここでは春真っ盛りを感じました.

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No. 1008. 別の池でもフタスジサナエの羽化.2025.4.19.

昨日は豊岡で30℃近くまで気温が上がり,南部の私の家あたりでも25℃を軽く超えました.まだ4月の中旬なのに,本当に暑いです.トンボたちもびっくりして出てくるのではないかと,今日は別の池に見に行きました.しかし,意外とゆっくりとしているようで,フタスジサナエの羽化殻が数個,羽化途中が1個体,処女飛行に飛び立ったのが1個体といった感じでした.


▲処女飛行に飛び立った後のフタスジサナエの羽化殻と羽化中のメス.▲

クロイトトンボも10頭近く飛び立つのを見ましたが,まだ本格的でないような感じです.彼らは一気に舞い上がり,池畔の樹上に上がって行きます.


▲クロイトトンボの羽化殻,処女飛行に飛び立ったクロイトトンボなど.▲

トンボたちは,一斉というよりばらばらと出てきているように見えます.

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No. 1007. フタスジサナエ羽化.2025.4.17.

今日は予報では25℃.さすがに羽化するであろうと,コサナエ属の羽化の観察に出かけました.実は昨日も出かけたのですが,現場は雲がかかっていて気温は13℃.まったく羽化殻も見つかりませんでした.今日は,11:00,少し時間が遅かったのか,羽化しているフタスジサナエは1頭だけ.羽化殻が10個ほど残されていました.昨日見つからなかったので,今朝羽化したものでしょう.


▲フタスジサナエのオス.羽化中.▲

飛び立った成虫は樹上に上がっているのでしょうか,見つかりませんでした.そこでしばらく周辺を歩いてみることにしました.溝川からタベサナエが飛び立ちました.よく見ると,タベサナエの羽化殻があちこちに付いています.この溝川,水田横,別の池で,10個以上の羽化殻を見つけました.これもほとんどが今日羽化したものだろうと思います.見つけたタベサナエは全部翅が光っていて,羽化直後を思わせるものばかりでした.


▲羽化直後と思われる,翅がテカテカに光るタベサナエたち.▲

この別の池では,タベサナエがハシリグモにやられていました.よく見ると,別のハシリグモがいかにもタベサナエやフタスジサナエが上がってきそうな岸辺でじっと待っています.


▲ハシリグモにやられた羽化していたタベサナエ.▲


▲ハシリグモがコサナエ属が羽化に上がってきそうな場所で待ち構える.▲

今日ももう一つすっきりしない空でした.でも温かい気温に支えられて,フタスジサナエも羽化が始まったようです.あとシオヤトンボも2頭見ました.


▲シオヤトンボのメス.▲

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No. 1006. 近くの公園への散歩.2025.4.12.

今日は天気が午後から下り坂の予定.近くの公園へ散歩に出かけました.今年のトンボの出現状況はどうかといったところです.先日ここへ出かけた時には,まったく音沙汰なしでした.今日もほとんどトンボの姿がありませんでしたが,池の畔にひっそりとホソミオツネントンボが止まっていました.やっとこの公園にもやってきたようです.


▲ホソミオツネントンボのオス.全部で3頭見つけた.▲

あと同じ池から1頭のイトトンボが飛び出してきました.クロイトトンボのようです.イトトンボも出始めてきましたね.


▲クロイトトンボのメス.処女飛行を終えて地面に止まったところ.▲

でもまだまだトンボの動きは鈍いようです.春の日差しは温かく,気温20℃.桜は散り始めましたが,コバノミツバツツジが満開でした.


▲コバノミツバツツジ,今が一番きれいに輝く時期だ.▲

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