続 トンボ歳時記
No.611. オジロサナエとヒメサナエ.2018.7.14.

今日は,河川の上流へ,オジロサナエとヒメサナエの集まっているところを探しに行ってみました.ヒメサナエはとても数が少なくて,見たのはオス2頭だけでした.産卵しそうないい環境は見つけましたが,いかんせん,ヒメサナエの姿はなしでした.

▲ヒメサナエのオス.ヒメサナエの個体数は多いとはいえないような状況でした.

オジロサナエの方は,産卵しそうな環境があって,そこにオスが1頭縄張りを持っていました.でも,1頭だけでほかには何もいないのです.いい場所だなと思いつつも,去年まで観察していたところは,オスが4,5頭降りてきて闘争をやっているような所でしたから,ぽつんと1頭では,メスが来るかどうか分かりません.

▲流れで縄張りを形成しているオジロサナエのオス.

▲私の気配を感じると飛んで別の場所に止まる.オジロサナエのオス.

ほかにもオジロサナエが止まっているところはありましたが,この場所は,これといってオジロサナエがたくさん集まってきそうな感じではなく,普通の川です.

▲上とは別の場所で出会ったオジロサナエのオス.

川の水はまだ水量があって力があるような流れ方で,やたらと澄んでいます.大雨で砂泥や粘土質の細かい粒子が流されてしまったからでしょう.雪解けの水のように青い色をして流れているところもありました.河床は粗い石ころばかりです.幼虫もかなり流されたのではないでしょうか.上流・源流域のトンボ個体群の回復にはそれなりの時間がかかりそうな気がしました.