続 トンボ歳時記
No.606. ヒメサナエとオジロサナエのロケハン.2018.6.26.

昨年まで年中行事となっていたオジロサナエとヒメサナエの繁殖活動の観察.昨年言っていたように,観察していた谷に,ついに道路工事が入り立ち入り禁止に,そして生息場所もおそらく潰れていると思います.仕方のないことですが,残念です.

▲毎年のように観察を続けていた谷筋に,道路建設が始まった.

こうやって,観察を続けていた場所が,一つ,またひとつと,消えていきます.私がトンボを観察し始めたのは高校を卒業したあたりからでした.就職してしばらくブランクがありましたが,1987年あたりから再開しました.もう30年になります.その間いろいろな場所が消えていきました.歳を取ると喪失感にさいなまれると言われますが,まさにこれがそうなのでしょうね.一度,消えた生息地特集でもやってみますか.

▲かつてヒメサナエがたくさんいたのだが,...こういった場所が消えていくのだ.

さて,そういうことですので,オジロサナエとヒメサナエの観察場所を開拓しなければなりません.いくつか候補地はありますが,今日はそのうちの一つに出かけました.車に自転車を積んで小回りのきくようにして,あちこちを覗きます.

▲ヒメサナエは頑張っていた.道路工事現場のすぐ下流側である.

▲道路が完成してもやって来るといいのだが.ヒメサナエのオス.

もうヒメサナエは川に出ていました.オジロサナエも1頭川に出ているのを見ました.両種とも,産卵に来そうなポイントをロケーション・ハンティングした結果,いくつか良さそうな場所がありました.7月に入ってから観察に出かけてみようと思います.

▲新規開拓地の一つで.珍しくオジロサナエ(左)とヒメサナエ(右)のツーショット.

▲オジロサナエがクモの巣にかかっている.

ということで,今日はやたら走り回っただけの一日でした.